キレやすい子どもの本当の感情とは
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発達障害の子どもは感情のコントロールが苦手で、突然キレたりすることもあります。「うちの子すぐにキレて怒ったりするのだけど、どうしたらいいのでしょうか?」というご質問をよく受けます。他者からみると、「そんなことで怒らなくてもいいのに」と思ってしまうようなことでキレて怒鳴ったり、パニックになったりしてしまうようです。
ではキレやすい子どもの感情はどんな状態になっているのでしょうか?
そもそも怒りとは何者なのでしょう?
怒りについてお話していきます。
怒りとは
「怒り」ときくと、ネガティブな印象がでてきますが、実は怒り自体は「喜び」「悲しみ」というような人の自然な感情の一つで、それ自体は良くも悪くもない中立な感情なんです。例えば、暴力をふるわれたり、命が脅かされた場合に感じる怒り、その感情を強く表現することは正当です。つまり怒りはなにか不全なことが起こっているという体からの警報であり、それに従うのは必要なことだといえます。
しかし注意しなくてはいけない場合もあります。
- 理由もないのに怒りが湧き上がる場合
- 怒る場面でないのに癖のように習慣化されている場合
- 思い違いで出た場合
上記の様な場合は怒りを分析し、コントロールする必要があります。
二次的感情の怒り
正当な怒りと違い、怒りが習慣化していたりすると、自分に不都合だと感じる出来事に対して怒りという感情が自動思考となって一番にあらわれたりします。
この時の怒りは実は二次的感情によるものです。
この二次的感情である怒りの特徴は相手を責めたり、攻撃するなどの相手のせいにします。しかし怒りは自分に属するもので、相手を責めてもスッキリすることはまずありません。むしろモヤモヤが残ります。そして怒り続けていると免疫力の低下・心臓への負担・身体的、精神的に悪影響など良いことは全くありません。
では、怒りが出てしまったときはどうすればいいのでしょうか?
怒りの対処法
怒りの本当の感情に気づく
怒りの下には実は多くの隠された他の感情(二次的感情)が渦巻いています。それが怒りの本当の姿です。
その感情に気づくこと、気づいてあげることが、キレやすい子どもの怒りのコントロールに必要と言われています。
例えばお友達がマンガを貸してくれなかったことにキレて暴言を吐いてしまった場合。このときの本当の感情は何だったのかを考えてみます。
・もしかしたら他の子には貸してあげるのかもしれないという「恐れ」
・自分は仲間はずれにされているのではないだろうかという「不安」
「怒り」として表現するに至る発端となったのは、このような本人のネガティブな二次的感情が原因となっています。
この感情に本人が気づくことはなかなか難しいかもしれませんが、お母さんが言語化して伝えることで気づくことがあります。
ただ発達障害の子どもは自分の感情に気づくことは苦手で、指摘されることも嫌う傾向にあるので、怒りに到達した感情を受け止めてあげるだけでも、子どもの心にブレークスルーが起き、怒りの沸点が弱まります。
上記の場合なら「マンガを貸してくれないのは、好かれていないのかなって感じてなんだか悲しくなっちゃったんだね」というようにただただ受け止めるだけで大丈夫です。
そして気持ちが落ち着いた時に話し合いをもち、
- 怒ってもなんの解決にもならないこと。
- むしろ自分が更にモヤモヤ、イライラしてしまうこと。
- どうしたら怒らないで済むか。
などをゆっくりと話し合います。
解釈の違いを話し合う
「怒り」の感情が湧き上がったとき、付随する出来事をどのように解釈、受け止めているのかにより怒りの度合いは大きく違ってきます。ここではあえてお母さん目線の例をあげてみます。
子どもがテーブルの上のジュースをこぼしたとき、次の2通りの解釈が行われることが多いと思います。
B・意図的にこぼしたのではなく、偶然当たってしかたがないこと。
AとBの解釈で考えたとき、どのような感情が湧き上がるでしょうか。Aでは怒りが出てしまいますね。一方Bでは子供の様子を心配します。
つまり
B・「手が当たっちゃったね。大丈夫?服濡れていない?」という子どもをかばう感情
Aの意図的と捉えるよりBの意図的ではないと捉えたほうが、心の平安が得られます。
このように、ものの見方や解釈をかえるだけで、真逆の感情がでてきます。
お子さんとの話し合いの時に、解釈の例を具体的に上げてあげ、その時感じる気持ちの変化を話し合えると納得がつきやすくなります。