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日本コミュニケーション障害学会(第49回)に参加しました

2023.07.02
  • ステラのとりくみ

日本コミュニケーション障害学会に7月1日(土)、7月2日(日)にて参加して参りました。
学会では、当社スタッフがドロップタップを使った支援のポスター発表を行いました。その様子は、別途、お伝えします。

特別講演1は、平田オリザさんの講演を聴きました。印象に残ったのは、コミュニケーションによって、その人の人格を判断してしまうことがあるということ。これは、特に近い文化の方が起こりやすい。

例えば、自宅に入るとき、靴を脱ぎ、玄関で靴を揃える文化がある日本。この文化を知らない欧米人が土足で入ってきた場合、多くの場合、「靴を脱いでね」と声をかけることになる。そして、別に不快なものとはならず、文化の違いとして理解する。

一方、玄関で靴を脱ぐ習慣がある韓国。韓国人は、玄関で靴を脱ぐが、揃えはしない。それを見た日本人は、そこに指摘はせず、品位のない人という印象を持つことがある。でも、これは間違い。韓国の文化では、靴を揃えることが、早く帰れという意味になり、失礼に当たる。

大きな違いよりも些細なズレの方が、心象的に大きな溝を生むことがある。これは、普段の社会生活でも言うことができる。近しい習慣を持っている家族であるがために、分かってくれないの?と腹が立ったりすることがある。

このような些細なズレについても、いちいち腹を立てずに、キレずに、諦めずに、楽しむという姿勢が必要だということをお伝え頂きました。

特別講演2は、竹田契一先生の講演。自身のこれまでの出来事を振り返りながら、言語治療分野の発展について振り返っていた。印象に残ったのは、STも相手を楽しませることが大切よと言っていたこと。淡々と物静かに機械的に治療をするのではなく、相手の気持ちも引き出しながら、相手の想いに合わせて提供方法を変えていくことも大事ということをお伝え頂きました。

教育講演として、団士郎先生の講演を聴きました。演題は「家族関係を生きる」。堅苦しさは一切無く、まるで漫談。笑いの多い講演。楽しく時間が過ぎていきました。印象に残ったのは、「100回の説明よりも1回の前進」。どんなに言葉を重ねても、相手が主体変容しなければ意味は無い。そのためには、相手の気持ちを察しながら、相手に伝えてあげる必要がある。起きた問題を整理したり片付けたりするよりも、新しいコミュニケーションで塗り替えていった方がよいことがあるとお伝え頂きました。

リハ職さん、特にSTさんが多く集まる学会でした。専門用語が多い講演もあり、理解が難しいものもありました。理解できないことは、今後勉強していきながら理解できるようになりたいと思いました。また、私としては、コミュニケーションや家族関係、子育てなどについて考える機会を頂けたことが何より良かったと思います。

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