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発達が気になる子どもの就学先を考える③ ~就学相談に関するQ&A~

2023.06.23
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第1・2回目で、就学相談の内容と、就学先の違いについてお話しましたが、まだ、就学相談について不安や疑問がある方もおられると思います。
第3回目では、就学相談についての疑問にお答えしていきます。 

Q.1就学相談を受けた後、どのように就学先は決定するのですか?

①の就学相談の流れでお伝えしたように、面談や園への訪問や、就学時健診などを経て、お子さんのニーズや必要な支援内容を踏まえて、専門家などを含めた教育支援委員会で審議され、お子さんや保護者の方の意向を含め、最終的には市町村の教育委員会で決定されます。
保護者の方の意向も重要視されるため、学校見学や、就学先についての情報を集め、お子さんやご家族で話し合い、就学先を検討されることをお勧めします

Q.2就学した後、転学はできるのですか?

就学後もお子さんの育ちに合わせて柔軟に学びの場を見直すことができると定められているため、転学は可能です。
例えば、小学校の支援級に在籍していたお子さんが、小学校の中学年頃に支援学校に転学したケースなどがあります。
しかし、地域によって転学の手続きが難しい場合や、時間を要する場合がありますので、できるだけ、就学相談でお子さんに合う環境をじっくり検討し、決めることが重要だと思われます。
転学を考えられる時には、年度途中で転学は難しいため、余裕をもって学校に相談することが望ましいです。

Q.3就学相談を受けると特別な目で見られないか心配です

就学相談を受けたことを周りの人に公表されることはありません。就学相談を受けても通常学級のお子さんもいますし、入学前にお子さんの気になるところを学校に知ってもらう機会にもなります。
近年はこどもの数は減っていますが、通常学級で支援が必要なお子さんや、支援級に在籍するお子さんの数は増えてきています。通常学級でも視覚支援などわかりやすい授業の工夫がされ、担任の先生の配慮はありますが、一人で何十人ものお子さんを見ているので、なかなか支援級のように手厚い支援を受けることは難しいと思われます。
支援級の先生のサポートは、支援級に所属していないと受けることができません。
特に小学校は6年間という長い期間であり、お子さんが大きく成長する大切な時期でもあります。集団の一斉指示についていけるのか、通常学級での流れや授業についていけるのかなど、お子さんに支援が必要かどうか、また、お子さんにとってどの環境が合うのかを軸に考えてみられてはいかがでしょうか。

Q.4支援級を選ぶメリット、デメリットはありますか?

Q.3でお話ししたように、お子さんに合わせた支援が受けやすいということ、支援級は少人数なので細やかなサポートを受けやすい点が支援級に入るメリットです。
逆にデメリットは、支援級は通常学級と評価の仕方が異なるため、内申点が大きく関わる公立高校の受験が難しくなることがあることで、その点を憂慮され、中学校は普通学級を選ぶ方もおられます。
しかし、近年は公立高校や私立高校以外にも、専修学校や、サポート校と連携した通信制高校など、様々な進路先が増えているので、お子さんやご家族で話し合い、お子さんに合った納得できる就学先を選ばれるとよいでしょう。

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