学校生活の中で、子どもが「なんとなく学校がいやだな」「友だちとうまくいかない」「勉強がむずかしくて不安」など、心の中にもやもやした気持ちを持っていることはありませんか。
そんなときに子どもたちや保護者の話を聞いて、心のサポートをしてくれるのがスクールカウンセラーです。
この記事では、スクールカウンセラーとはどんな人なのか、文部科学省が位置づけるスクールカウンセラーの役割、小学校でのスクールカウンセラーの役割を簡単に解説します。また、スクールカウンセラーに相談できることや相談方法もお伝えします。
スクールカウンセラーとは?

スクールカウンセラーとは、学校に来て、子どもたちや保護者、先生の相談にのる心の専門家です。心の専門家とは、人の気持ちを大切にしながら話を聞き、一緒に考える仕事をしている人のことです。
スクールカウンセラーは、次のような役割を担っています。
- 子ども、保護者、先生の話をじっくり聞く
- 悩みや不安を整理する手伝いをする
- 学校生活が少し楽になる方法を一緒に考える
- 相談者の気持ちに寄り添い、一緒に問題の解決を目指す
文部科学省が位置づけるスクールカウンセラーの役割を簡単に解説

スクールカウンセラーとは、簡単に言うと、文部科学省が進めている「子どもの心のケア」を大切にする取り組みのひとつです。
文部科学省は、子どもたちが安心して学校生活を送れるように、全国の小学校・中学校・高校にスクールカウンセラーを配置することを進めています。
そのため、多くの学校では、週に1回〜数回、スクールカウンセラーが学校に来ています。
スクールカウンセラーは、児童生徒が抱える問題に学校ではカバーし難い7つの役割を担い、教育相談を円滑に進めるための潤滑油や仲立ち的な役割を果たしています。
- 児童生徒に対する相談・助言
- 保護者や教職員に対する相談(カウンセリング、コンサルテーション)
- 校内会議等への参加
- 教職員や児童生徒への研修や講話
- 相談者への心理的な見立てや対応
- ストレスチェックやストレスマネジメント等の予防的対応
- 事件・事故等の緊急対応における被害児童生徒の心のケア
データから見たスクールカウンセラーの現状
スクールカウンセラーが相談に当たる児童生徒の相談内容は、不登校に関することが最も多いですが、いじめ、友人関係、親子関係、学習関係等多岐にわたっており、近年は、発達障害、精神疾患、リストカット等の自傷やその他の問題行動などますます多様な相談に対応する必要性が生じています。
不登校に関するスクールカウンセラーの効果として、文部科学省が毎年行っている調査では、「不登校児童生徒への指導の結果、登校するようになった児童生徒に特に効果があった学校の措置」として、「スクールカウンセラー等が専門的指導にあたった」と回答した学校が、学校内での指導の改善工夫のうち、最も多いという調査結果があります。
また、スクールカウンセラーを派遣した学校の暴力行為、不登校、いじめの発生状況を全国における発生状況と比較すると、いずれもスクールカウンセラーを派遣した学校の発生状況の方が低い数値となっていることや、過去5年間で中学校へのスクールカウンセラーの配置率が50パーセント以上向上した県におけるいじめの減少率(-27パーセント)は、全国平均値(-23パーセント)を上回っている状況が見られます。
スクールカウンセラーは、学校外のいわば「外部性」を持った専門家として、児童生徒と教員とは別の枠組み、人間関係で相談することができるため、スクールカウンセラーなら生徒が心を許して相談できるといった雰囲気を作り出しています。
小学校でスクールカウンセラーが果たす役割とは?

最近では、小学校でもスクールカウンセラーがいる学校が増えています。
小学生は、次のようなことを経験し、心が大きく成長する時期です。
- 初めての集団生活
- 友だち関係の悩み
- 勉強への不安
そのため、小学校のうちから心のケアをすることがとても大切だと考えられています。
小学校のスクールカウンセラーが果たす主な役割について、生徒への支援、保護者への支援、先生への支援という3つの支援に分けて、具体的に紹介します。
生徒への支援
- カウンセリング: 悩みや不安(友達関係、学習、発達など)の相談に乗り、心の負担を軽減します。
- 心理教育: ストレスへの対処法やコミュニケーションスキル(挨拶、傾聴、共感など)を教える「心の授業」を行います。
- 早期発見・予防: ストレスチェックや授業観察でSOSのサインを捉え、問題の深刻化を防ぎます。
保護者への支援
- 相談・助言: 子育ての悩み、家庭での様子、子どもの発達など、幅広く相談に応じ、専門的なアドバイスを提供します。
- 家庭支援: 家庭での関わり方や、状況に応じた具体的なアプローチを支援します。
先生への支援
- コンサルテーション: 不登校対応、発達障害への理解、児童の対応方法など、専門的な立場から助言します。
- 研修: 校内研修会などで、教職員が心理的課題に対応するための知識・スキル向上をサポートします。
スクールカウンセラーに相談できること

スクールカウンセラーには、特別な悩みだけでなく、小さなことでも相談して大丈夫です。スクールカウンセラーにどんなことが相談できるのか、具体的に紹介します。
子ども向けの相談内容
スクールカウンセラーは、次のような様々な相談にのってくれます。
友だちのこと
- 友だちとけんかしてしまった
- 仲間に入れなくてさみしい
- どう話しかけたらいいか分からない
学校のこと
- 学校に行くのが不安
- 授業が分からなくてこわい
- 先生に言えないことがある
気持ちのこと
- なんだか悲しい
- イライラする
- 理由は分からないけどモヤモヤする
「こんなこと話していいのかな?」と思う必要はありません。スクールカウンセラーは、どんな話でも子どもの悩みを大切に聞いてくれます。
保護者向けの相談内容
スクールカウンセラーは、子どもだけでなく保護者の相談も受け付けています。
子どもへの対応の仕方
- 子どもへの接し方が分からない
- 学校での様子が心配
- 家庭でできるサポートを知りたい
このような子どもへの対応の仕方の悩みを相談することで、家庭と学校が協力しやすくなります。
スクールカウンセラーに相談するメリット

スクールカウンセラーに相談するメリットの代表的なものを4つ紹介します。
否定されずに話を聞いてもらえる
スクールカウンセラーは、子どもの気持ちを否定せず、「そう思ったんだね」と受け止めてくれます。安心して話せることが大きなメリットです。
秘密を大切にしてくれる
基本的に、相談した内容は勝手に他の人に話されることはありません。安心して自分の気持ちを話せます。
気持ちが軽くなる
話すだけでも、「自分はひとりじゃない」と感じられ、気持ちが少し楽になることがあります。学校の友だちのことで悩んでいる子どもは多いですが、スクールカウンセラーに相談することで気持ちが軽くなり、思いつめた行動をとってしまうことが防げます。
解決のヒントが見つかる
答えを押しつけるのではなく、「どうしたらよさそうかな?」と一緒に親身になって考えてくれます。
先生との違いは?

スクールカウンセラーと先生との最大の違いは、役割の専門性だと言えます。
先生は集団指導や学習指導が主な役割で「教育」を行うのに対し、スクールカウンセラーは生徒の心理面(心の問題)に特化し、臨床心理学の専門知識を用いて相談・助言・支援を行う「心理支援」の専門家で、直接的な授業は担当せず、相談室でのカウンセリングが中心、勤務形態も非常勤が多い点も異なります。
そのため、先生に話しにくいことでも、スクールカウンセラーになら話しやすいと感じる子どもも多いです。
スクールカウンセラーと先生の違いに関して、役割、専門性、業務、勤務に関して分かりやすく図表にまとめました。
|
スクールカウンセラー |
先生 |
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| 役割 | 生徒・保護者・教職員の心の健康をサポート。いじめ・不登校・発達障害・虐待など、生徒の心の問題に対応し、カウンセリングを通じて負担軽減を図る。 | 授業を通じた学習指導、生活指導、集団のまとめ、保護者対応、部活動など、学校教育全般を担う。 |
| 専門性 | 臨床心理士や公認心理師などの心理職が中心。心理的アセスメントやカウンセリングスキルを活かす。 | 教員免許に基づき、教科指導や学級経営の専門性を持つ。 |
| 業務 | 相談(面談)、教職員へのコンサルテーション(助言)、研修、緊急時の心のケアなど。 | 授業、ホームルーム、保護者面談、校務分掌など多岐にわたる。 |
| 勤務 | 週1~2日などの非常勤が多く、複数の学校を兼務することも。 | 正規職員としてフルタイム勤務が基本。 |
学校でスクールカウンセラーに相談する方法

小学校では、次のような方法で、スクールカウンセラーにつながることができます。
- 担任の先生に「スクールカウンセラーと話してみたい」と伝える
- 保健室の先生に相談する
- おたよりや学校の案内を見る
子どもが「直接話すのは緊張する」という場合は、保護者から学校に相談してもらうのもひとつの方法です。
相談するのは特別なことじゃない
「スクールカウンセラーに相談するのは、よほど大変なときだけ」と思う人もいるかもしれません。でも、決してそんなことはありません。
- ちょっと話を聞いてほしい
- 誰かに気持ちを分かってほしい
それだけでも、スクールカウンセラーに相談する理由として十分です。
子どもがクラスの友達から仲間外れにされている、いじめられているといった問題で、担任の先生に相談しづらい場合は、スクールカウンセラーに話しかけてみるのがおすすめです。
保護者の方も子どもの悩みを聞いて、担任の先生に相談しづらいと感じたら、ぜひスクールカウンセラーに話しかけてみてください。
スクールカウンセラーは、学校に通う子どもたちの心のケアをする専門家です。相談することで、気持ちが軽くなったり、問題解決のためにどんなことをすればいいかというヒントがもらえますよ。
子どもや保護者の気持ちを大切にして話を聞いてくれるので、どんなことを相談しても否定されず、しっかり耳を傾けて真剣に話を聞いてくれますし、個人的な情報などについて秘密を保持してくれるでしょう。
スクールカウンセラーはその学校専門の教職員ではなく、外部から派遣されているカウンセラーなので、客観的な視点から物事を見ることができます。
スクールカウンセラー役割と相談方法のまとめ
スクールカウンセラーとは、文部科学省が大切にしている「子どもの心を守る」ための存在で、子どもたちや保護者、先生の相談にのってくれる心の専門家です。
スクールカウンセラーが相談に当たる児童生徒の相談内容は、不登校に関することが最も多いですが、いじめ、友人関係、親子関係、学習関係等多岐にわたっており、近年は、発達障害、精神疾患、リストカット等の自傷やその他の問題行動などますます多様な相談に対応する必要性が生じています。
文部科学省が毎年行っている調査によれば、「不登校児童生徒への指導の結果、登校するようになった児童生徒に特に効果があった学校の措置」として、「スクールカウンセラー等が専門的指導にあたった」と回答した学校が、学校内での指導の改善工夫のうち、最も多いという調査結果があります。
また、スクールカウンセラーを派遣した学校の暴力行為、不登校、いじめの発生状況を全国における発生状況と比較すると、いずれもスクールカウンセラーを派遣した学校の発生状況の方が低い数値となっていることや、過去5年間で中学校へのスクールカウンセラーの配置率が50パーセント以上向上した県におけるいじめの減少率(-27パーセント)は、全国平均値(-23パーセント)を上回っている状況が見られます。
スクールカウンセラーは、小学校に通う子どもたちが安心して学校生活を送れるよう、そっと寄り添って支えてくれます。こんな些細なことを相談していいのかなと悩まなくても大丈夫。悩みや困ったことがあれば、スクールカウンセラーに気軽に相談できます。
悩みの大きさに関係なく、「悩みや困ったことを話してみたい」と思ったら、ぜひスクールカウンセラーを頼ってみてください。
スクールカウンセラーは週1~2日などの非常勤が多く、複数の学校を兼務しているケースもありますが、担任の先生に相談しづらいことでも相談できます。
ひとりでがんばらなくても大丈夫。子どもや保護者の気持ちを大切にしてくれる人が、学校にはちゃんといます。
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