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モロー反射はいつまで続く?消える時期・原因・対処法を解説

2025.12.08
  • その他障害・疾患
  • 支援方法・家庭での過ごし方

「モロー反射ってなに?」「いつまで続くの?」「どう対処すればいいの?」このような悩みを抱えている方はいませんか。

モロー反射とは、赤ちゃんにみられる原始反射のひとつで、脳や神経系が正常に働いていることを示すものです。しかし、初めてモロー反射を見た方は驚き、心配になる保護者の方もおられるのではないでしょうか。

そこでこのコラムでは、モロー反射の特徴やあらわれる時期、強く出た場合の対処法、モロー反射と似ている病気、モロー反射が長く続いたときの対処法などを紹介します。
モロー反射以外の原始反射についても紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

モロー反射とは

眠る赤ちゃん
モロー反射は、大きな音や急な動きなど外部の反応に対して両手を広げ、その後に抱きつこうとする動きを指します。意志とは関係なく反射的に起こる動きで、正常な発達プロセスの一部です。モロー反射は、危険から身を守るための防御反応ともいわれています。

モロー反射はいつからいつまで続く?

ママの顔を見つめる赤ちゃん
モロー反射は、生まれてから間もなくみられるようになり、5~6ヶ月ぐらいまでに徐々に消失していきます。徐々に消失するのは、赤ちゃんの脳や神経が発達し、自分で体を動かせるようになってくるからです。

モロー反射が平均的な消失時期を少し過ぎても残っている場合、発達障害を心配する方がいます。特に初めて育児をする保護者の方の中には、過度に心配してしまう方が少なくありません。
しかし、赤ちゃんの成長速度には個人差があるため、多少長く残ったとしても心配せずに成長を見守りましょう。それでも心配な方は、医師に相談してみてください。

【モロー反射以外にもある】赤ちゃんの6つの原始反射

6のブロック
いくつかの原始反射は、乳幼児健診でも確認されます。モロー反射以外に代表的な原始反射を紹介します。

吸てつ反射

赤ちゃんの唇に何かを触れさせると、自然と吸い始めることを指します。この
反射により授乳が可能になります。生後まもなくあらわれて6ヶ月~1年で消失します。

歩行反射

赤ちゃんを抱えて足を床に着くような姿勢にすると、足を交互に動かし歩くような動作をします。生後まもなくあらわれて、2~3ヶ月で消失します。

バビンスキー反射

足の裏の外側を刺激すると、足の指が広げることです。生後まもなくあらわれて1~2年で消失します。

把握反射

手のひらに触れると握り返してくることを手掌把握反射といいます。生後まもなくあらわれて、3~4ヶ月で消失します。足の親指の付け根に触ると足の指を内側に曲げる反応のことを足底把握反射とよび、生後まもなくあらわれて9~10ヶ月で消失します。

手掌把握反射

把握反射のなかでも掌に触れたものを掴む反射を手掌把握反射と言います。生まれたばかりでも、赤ちゃんの掌に触れると小さな指で握り返してくれる反射が見られますよ。

足底把握反射

把握反射のなかでも足の裏に物が触れた際に、指を丸めて掴むような仕草が見られる様子を足底把握反射と呼びます。
手掌把握反射とりも長い期間みられるのが特徴です。

緊張性頸反射

赤ちゃんの首や体の動きにも原子反射があり、緊張性頸反射と呼びます。緊張性反射は「対称性緊張性頸反射」と「非対称性緊張性頸反射」に分類されます。

対称性緊張性頸反射

対称性緊張性頸反射は、赤ちゃんの胸に掌を当ててうつ伏せの状態で持ち上げた際に、赤ちゃんの顎を上げると手が伸び、足が曲がる反射です。反対に、顎を下げると手が曲がって足が伸びるのが特徴です。
およそ首が座った後の生後4~6カ月頃から見られ、生後8~12カ月頃には消失するケースが多い傾向にあります。

非対称性緊張性頸反射

赤ちゃんを仰向けに寝せて、顔を左右どちらかに向けると、顔を向けた方の手足を伸ばし、反対側の手足を曲げます。生後まもなくあらわれて、生後2~3ヶ月で消失します。緊張性頸反射が消失すると、寝返りができるようになるといわれています。

探索反射

赤ちゃんの唇に指や乳首が触れると、首を左右に動かして触れたものを探します。探索反射により、生後すぐに母乳を飲めるようになります。生後まもなくあらわれて、4~6ヶ月後に消失します。

モロー反射が頻繁に起こる時の対処法

泣く新生児
赤ちゃんの中には、寝ている間のちょっとした物音で、モロー反射が強く出て激しく泣き出してしまうケースがあります。大部分のケースでは放っておいても問題ありませんが、頻度が多いと十分な睡眠がとれず発達を妨げる可能性があるため、以下のような対処を試してみましょう。もし、紹介する対処を試しても治まらず、赤ちゃんの睡眠が妨げられるような場合は、医師に相談することをおすすめします。

おくるみで手足を固定する

赤ちゃんをおくるみで包んであげることは、モロー反射対策のひとつです。赤ちゃんの手足をやさしく固定することで、反射が起こりにくくなります。
おくるみの素材は、肌触りのよいものを選び、さらに暑い季節は通気性のよい素材、寒い季節は保温性の高いフリーズ素材などを選びましょう。

音や光の刺激を防ぐ

赤ちゃんを刺激しないように、照明を落とし、大きな音を立てない静かな環境を整えましょう。冷房や暖房の風も赤ちゃんに直接当たらないように調整し、寝具の温度も人肌くらいの温かさにしておくと、赤ちゃんが安心して眠れます。

モロー反射が起こりにくい抱き方をする

赤ちゃんに刺激を与えないようにやさしく抱くようにすると、モロー反射を抑制できます。寝かせるときも、寝具を人肌と同じぐらいに温めておき、急に動かさずにゆっくりやさしく寝かせてください。

【要注意】モロー反射に似ている・関係している病気

診察を受ける赤ちゃん
モロー反射の動きと似ている疾患があります。モロー反射に違和感を覚える場合や長く続く場合は、医師に相談しましょう。

腕神経叢麻痺

腕神経叢麻痺とは、肩や手に伸びる神経の束である腕神経叢が何らかの原因で麻痺してしまった状態です。腕の動きや感覚に深刻な影響を与えます。モロー反射や腕・手などに関係する原子反射が全く見られない場合、腕神経叢麻痺の可能性が考えられます。

赤ちゃんの場合、出産時の外傷(引っ張りなど)や腫瘍による神経の圧迫が原因のひとつとして考えられます。適切な治療を受けることで回復する可能性もあるため、早期発見・治療が重要です。

核黄疸

核黄疸は、血中ビリルビンが高くなることで脳に損傷を与えてしまうことで発症します。
元気がなくミルクもそれほど飲まず、モロー反射が弱いもしくは全くないといったことがみられたら、医師に相談しましょう。核黄疸の治療が遅いと治療が難しくなり、脳性麻痺につながるリスクが高くなります。

ミオクローヌス(乳児けいれん)

ミオクローヌスとは、意識を失うことなく起こる不随意運動です。手足、顔、体などさまざま部位で起こり、ピクピクっと小刻みに震えるような動きを見せるのが特徴です。

基本的に生理現象の一種で光や悪露などに反応して起こっていることが多いですが、なかには神経疾患の初期症状としてミオクローヌスが確認されるケースもあります。

モロー反射とよく似ていますが、ミオクローヌスの場合は長期間続くことで気付くケースが少なくありません。一般的にモロー反射が消失すると言われる生後5~6カ月を過ぎても、似たような動きがみられる場合には医師に相談してみるとよいでしょう。

点頭てんかん

点頭てんかんは、1歳未満の赤ちゃんにあらわれることが多く、1日に何度も突然手足を不自然に動かしたり、頭部に力が入ったり、うなずくような動きを繰り返す発作が見られるてんかんです。
モロー反射は、外部の刺激に対して起こる反応ですが、点頭てんかんは多くの場合脳波に異常が見られ、発作を繰り返すことが特徴です。

筋緊張異常

筋緊張異常とは、正常範囲を超えて筋肉が緊張または弛緩する状態を指します。筋緊張自体は正常な人にも見られる現象ですが、脳卒中や神経障害などの症状として筋緊張異常
が見られることもあるため、モロー反射が頻繁に起きている、または極端に少ない際には医師に相談してみてもよいでしょう。

脳性麻痺

脳性麻痺は、脳の損傷によって引き起こされる運動障害のことです。運動機能の発達の遅れや1歳まで原始反射が残ったりしていることでわかることが多いです。手足のこわばり、飲み込む力や噛む力が弱いなどの症状があらわれます。
発達速度には個人差があるため、原始反射の消失が遅くても過度に心配せず、他に違和感を覚えるところがないか観察し、心配なら医師に相談しましょう。

モロー反射に関するQ&A

ご機嫌な赤ちゃん

発達障害児はモロー反射が出やすいって本当?

保護者の方のなかには「モロー反射が多い子が発達障害の可能性が高いって本当ですか?」と相談される方もいます。これは、全く根拠のない噂です。

一方で、発達障害児のなかには音や光の刺激に敏感な子どもが多いのも事実です。これらの刺激に反応してモロー反射を起こしやすい傾向にある可能性は否定できないでしょう。

発達障害は個人差が大きく、音や光の刺激が苦手な子もいれば平気な子もいます。モロー反射の状態だけで発達障害かどうかを判断するのは不可能です。

モロー反射がないと病気なの?

モロー反射は原子反射のひとつなので、ほとんどの子どもに見られます。しかし、なかには光や音などにあまり反応せず(環境が整っているため反応する必要がない可能性もある)モロー反射が見られない赤ちゃんもいるでしょう。

一方で、病気が原因でモロー反射がみられない可能性も否定できません。あまりにもモロー反射が見られず、気になる場合は保健師や医師に相談してみるのがおすすめです。

1歳を過ぎてもモロー反射が続くのは異常?

モロー反射の消失時期については個人差が大きいため、なかには1歳近くまで続く子もいます。しかし、なかには原子反射以外の反応をモロー反射と勘違いしているケースもあります。

1歳を過ぎてもモロー反射のような動きが見られる場合、他の病気が隠れている可能性もあるため、一度医師に相談してみるのがよいでしょう。

モロー反射は正常な発達過程の一部です

モロー反射は、赤ちゃんの発達において正常な反射現象です。大部分のケースでは、生後4~6ヶ月で消失しますが、個人差があります。
強く出る場合には、おくるみの活用や刺激しないような環境を整えるなどを試してみてください。
モロー反射は、脳や神経系が正常に発達していることを示す証です。モロー反射があらわれても心配せずに、赤ちゃんの成長を穏やかに見守りましょう。

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