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赤ちゃんの後追いはいつから?不安な時期の対処法をやさしく解説

2025.08.25
  • 支援方法・家庭での過ごし方

「ちょっと離れただけで泣いてしまう…」そんな赤ちゃんの様子に、戸惑いや心配を感じることは多くあるかと思います。

後追いは、赤ちゃんが成長する過程で多くのご家庭で見られる自然な行動です。とはいえ、家事や外出が思うように進まなくなり、負担に感じることもあるでしょう。

そこで本記事では、赤ちゃんが後追いをする理由、始まる時期、そして日常でできる対処法について解説していきます。

なぜ赤ちゃんは後追いをするの?

「どうして私のあとをいつもついてくるの?」と不思議に思う保護者の方も多いかもしれません。

後追いは、赤ちゃんが親への愛着を深め、安心できる存在を求める気持ちの表れですが、成長とともに「親が見えなくても存在している」という理解が芽生えることで、離れると不安を感じやすくなります。

そこで本項では、後追いが起こる心理的・発達的な背景、赤ちゃんの行動の意味などを理解できるように解説していきます。

親との愛着形成が進んでいる証拠

後追いは、赤ちゃんが親との「愛着関係」をしっかり築き始めた証拠です。生後6〜12か月頃になると、親が自分にとって安心できる存在だと理解し、その姿を求めるようになります。

●親が近くにいると安心して遊べる
●離れると泣いたり後を追ったりする

これらは、親を信頼し「大好き」という気持ちを表す自然な発達過程です。愛着形成は、将来の人間関係や自己肯定感の土台にもなりますので、後追いは健やかな成長の一歩と受け止めてよいでしょう。

親が見えなくてもいるとわかってくる時期

この時期の赤ちゃんは、「物の永続性」という発達段階に入ります。これは、見えなくなった物や人も存在し続けると理解できる力です。生後6〜8か月ごろから芽生え、親の姿が見えない=いなくなった、と感じて泣く行動につながります。

●姿が見えなくなると不安そうに探す
●声や足音で親を探し当てる
●部屋に戻ると笑顔で迎える

この行動は、記憶力や認知力の成長の証でもあります。親を求める気持ちは、健やかな脳の発達と深く関係しています。

不安や寂しさを泣いて伝えている

赤ちゃんは言葉を使えないため、不安や寂しさを「泣く」という方法で伝えます。後追いのときの泣き方は、単なるぐずりではなく「そばにいてほしい」というサインです。

●姿が見えなくなった瞬間に泣き出す
●戻ると泣き止み安心した表情になる
●抱っこや声かけで気持ちが落ち着く

このように、泣くことはコミュニケーションの一部であり、信頼関係を深めるチャンスでもあります。抱っこや声かけで安心感を与えることが、赤ちゃんの心を安定させ、後追い期をスムーズに乗り越える手助けになるはずです。

赤ちゃんの後追いはいつから始まる?

「うちの子どもはまだ後追いがないけれど大丈夫?」そんな疑問を持つ方もいるかもしれません。

一般的に赤ちゃんは、生後8〜10か月頃から後追いが見られるようになりますが、始まる時期や程度には個人差があります。また、後追いは発達の一環であり、心配しすぎる必要はありません。

ここでは、一般的な後追いの始まり時期とその理由、そして期間や特徴について具体的に解説していきます。

多くの赤ちゃんは生後8〜10か月頃

後追いは一般的に、生後8〜10か月頃に見られるようになります。この時期は「ハイハイ」や「つかまり立ち」で移動できるようになり、親の後を物理的に追える発達段階です。さらに、親との愛着関係が深まり、「離れると不安」「そばにいてほしい」という気持ちが強くなります。

●親の姿が見えないと泣く
●別室まで後を追う
●戻ると笑顔になる

これらは健やかな心の成長を示す自然な行動であり、安心できる関係を築けている証拠です。

個人差があるため心配しすぎない

後追いの始まり自体には大きな個人差があります。6か月頃から始まる子どももいれば、1歳を過ぎてから見られる子どももいます。後追いが早い・遅いこと自体が発達の遅れを意味するわけではありません。

●発達スピードはそれぞれ違う
●生活環境や兄弟姉妹の有無も影響する
●気づかないうちに軽く後追いしていることもある

このようなことがありますが、大切なのは赤ちゃんが安心できる環境で過ごせているかどうかです。周囲と比べすぎず、子どものペースを尊重して見守りましょう。

後追いは発達段階のひとつのサイン

後追いは「分離不安」という発達現象のひとつであり、赤ちゃんが感情や愛着を育てている証でもあります。

この経験を通じて、赤ちゃんは「親が自分を守ってくれる」という信頼感を深め、自立への土台を築きます。また、泣いて気持ちを伝えることで、コミュニケーションの基礎も学んでいきます。つまり後追いは、ただ大変な時期ではなく、心と社会性の発達に欠かせない過程なのです。

後追いはいつまで続くのか

後追いのピークはおおむね1歳前後で、1歳半〜2歳頃には落ち着いていくことが多いです。成長とともに言葉や遊びが発達し、安心できる時間が増えるためです。ただし、生活環境の変化や体調不良などで一時的に後追いが再発することもあります。

●2歳頃まで続くこともある
●幼児期に入ると自然に減る傾向
●安心できる経験の積み重ねが大切

この期間は、赤ちゃんが親を必要としている証拠です。できる限り応えてあげることが、安心感と自信につながります。

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赤ちゃんの後追いが激しいときの対処法

後追いが始まると、「少しも離れられない」「泣き続けて家事が進まない」と困ってしまう場面も増えてくるでしょう。

この時期は、赤ちゃんに安心感を与えつつ、保護者も無理をしない方法を取り入れることが大切です。声かけやスキンシップ、見える場所での家事、安全なスペースや遊びの活用など、工夫次第で日常がぐっと楽になります。

さいごに本項では、後追いが大変に感じるときの具体的なサポート方法をご紹介していきます。

まずは「安心感」を与えることが大前提

後追いが激しいとき、最も大切なのは赤ちゃんに「安心感」を与えることです。赤ちゃんは、親が自分を置いていってしまうのではないかという不安から泣きます。そのため、できる限りスキンシップやアイコンタクトを取り、「ここにいるよ」と伝えてあげましょう。

●抱っこして背中をなでる
●やさしい声で名前を呼ぶ
●短い時間でもそばにいる   など  

このような小さな積み重ねが、赤ちゃんの心を落ち着け、後追いの不安をやわらげます。

家事の間も見える場所にいて声をかける

家事をしている間に泣かれると、焦ってしまうものです。そんなときは、赤ちゃんが親の姿を確認できる位置で作業するのがおすすめです。また、定期的に声をかけることで「近くにいる」と理解しやすくなります。

●台所や洗濯場でも、視界に入る場所にベビーラックなどを置く
●「ここにいるよ」「もうすぐ終わるよ」などこまめに声をかける
●手を止めて一瞬でも笑顔を見せるようにする  など

このような工夫で、赤ちゃんの見えなくなる不安が軽減されます。

一時的にベビーサークルや抱っこひもも活用

どうしても目を離せない家事や来客対応などのときは、安全に過ごせるスペースを活用しましょう。また、べビーサークルや抱っこひもは、赤ちゃんが安心でき、親も作業に集中できます。

●ベビーサークル内にお気に入りのおもちゃを置く
●抱っこひもでおんぶして家事をする
●生活の中で短時間ずつ慣れさせる  など

このような一時的な工夫は、赤ちゃんの安全と親の安心の両立につながります。無理に離れるよりも「安心できる距離」を保つことがポイントです。

お気に入りのおもちゃや音で気をそらす

赤ちゃんの注意を別の方向に向けることも、後追いの不安を和らげる方法のひとつです。お気に入りの音や歌、おもちゃを用意しておくとよいでしょう。

●お気に入りのおもちゃや一人で繰り返し遊べるおもちゃなどを用意する
●音の出るおもちゃやメロディー付き絵本を使う
●幼児用の動画などを再生しておく  など

これにより、赤ちゃんは「楽しい時間」を経験し、親と離れている間も安心して過ごせるようになります。短時間から始め、少しずつ一人遊びの時間を増やしていくと効果的です。

まとめ

赤ちゃんの後追いは、生後8〜10か月頃に多く見られる自然な発達現象で、親との「愛着形成」や「物の永続性」の理解が進むことで起こります。

親が安心できる存在とわかる一方、姿が見えなくなると不安や寂しさを感じ、泣いたり後を追ったりする行動につながるというわけです。

始まる時期や程度には個人差があり、6か月頃から見られる場合もあれば、1歳を過ぎてから始まる場合もあります。後追いは信頼関係や自立の土台を築く大切な過程で、多くは1歳半〜2歳頃までに落ち着きますが、環境の変化などで一時的に再発することもあります。

対応の基本は安心感を与えることで、見える場所での家事や声かけ、スキンシップが効果的です。必要に応じてベビーサークルや抱っこひもを活用し、手遊びや音楽、動画などで気をそらす工夫も有効です。

こうした関わりを通して、赤ちゃんは安心感と信頼を育み、成長に伴い自然と後追いは減っていきます。

参考元
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