赤ちゃんの睡眠リズムがやっと落ち着いてきたと思ったら、急に夜泣きや寝ぐずりが増え困ったことはありませんか?
これは睡眠退行と呼ばれ、赤ちゃんの成長過程であらわれる自然の現象です。
この記事では、睡眠退行の特徴や原因、時期、家庭でできるサポート、見極めるポイントを紹介します。
睡眠退行とは

睡眠退行とは、赤ちゃんの安定していた睡眠リズムが崩れ、再び睡眠が不規則な状態になる現象です。多くの赤ちゃんにみられる成長過程のひとつで一時的な現象のため、時間が経つと自然と改善していきます。しかし、初めて子育てをするご両親は、不安や困惑する方が少なくありません。
睡眠退行の特徴
睡眠退行は以下のような特徴がみられます。
●夜中に何度も目を覚ます
●昼寝の時間や回数が少なくなる
●寝かしつけに時間がかかる
●夜泣きするようになる
睡眠退行は、赤ちゃんの脳や体が成長しているサインであり、それほど心配する必要はないため、体調の変化などに注意しながら優しく見守りましょう。
睡眠退行が起こりやすい年齢と期間
成長スピードは赤ちゃんごとに違うため、睡眠後退が起こるタイミングや期間も異なります。また、睡眠退行は1回だけではなく、何度か繰り返しあらわれることがあります。
睡眠退行が起こりやすい年齢
生後4か月頃:
生後4か月頃は、睡眠退行が起こりやすい月齢です。この頃になると赤ちゃんの睡眠サイクルから大人の睡眠サイクルに変わり始め、昼寝が減り夜間の睡眠が多くなっていきます。夜中に何度も目を覚ます、夜泣き、ぐずってなかなか眠らないことがあります。
生後8~10ヶ月頃:
はいはいやつかまり立ちなど運動機能が伸び、夜中に練習をするかのように寝返りを打ったり、突然起きあがったりがみられます。また、母子分離不安や歯ぐずりによる不快感が原因の睡眠退行もあらわれ始める時期です。
1歳半~2歳頃:
自我の芽生えが本格化し自己主張が強くなり、寝るのを嫌がることもみられるようになります。また、母子分離不安も強くなり親を求めてなかなか寝つけなかったり、ひとりで寝ることへの不安を感じて夜泣きしたりすることがあります。
睡眠退行の期間
睡眠退行の期間は決まっているわけではありませんが、2~6週間程度が一般的です。期間には個人差があり、数日で落ち着く子もいれば、数ヶ月続く子もいます。赤ちゃんの発達に伴う一時的な現象であるため、ずっと続くわけではありません。
睡眠退行の原因

睡眠退行は、さまざまな要因が関係し合って起こることが多い現象です。ここでは代表的な原因を5つ紹介します。
脳の発達に伴う認知能力の向上やスキル習得
赤ちゃんは、脳が急速に発達し、睡眠中も神経が活発に働きます。そのため浅い眠りになりやすく、寝ていてもちょっとした刺激で目を覚ますことが増えるのです。
歯が生え始めたことによる歯ぐずり
赤ちゃんは、生後8~10ヶ月頃に歯が生え始めます。歯の生え始めは、痛みや不快感などにより、なかなか寝つけなかったり、夜中に目を覚ましたりことがあります。
母子分離不安
母子分離不安とは、母親や父親と離れることで強い不安や恐怖を感じる状態のことです。赤ちゃんは生後8~10ヶ月になると母子分離不安を感じるようになり、夜中に目を覚ました時にママやパパが近くにいないと泣いてしまうことがあります。母子分離不安の時期には、抱っこや添い寝を求めて赤ちゃんが目を覚ますことも少なくありません。
生活環境の変化
引っ越しや保育園入園、兄弟ができるなど周りの環境が変わることは、赤ちゃんにとってストレスになります。新しい環境に慣れるまで、落ち着いて眠れなくなり睡眠退行がみられることがあるのです。
睡眠パターンの変化
生後3~4ヶ月頃になると昼夜の区別がつくようになり、昼寝の回数や長さが減り、夜に長い時間寝るような睡眠パターンとなります。睡眠パターンが変化し始めてからしばらくの間は、睡眠バランスが不安定になるため、睡眠退行が起こりやすい時期といえるでしょう。
睡眠退行かどうかを判断するポイント
睡眠退行は、多くの子どもにみられる自然な現象ですが、長く続く、日中の生活に影響が出るような場合は、病気や障害が関係していることもあります。ここでは睡眠退行かどうかを判断するポイントを紹介します。
睡眠パターンの変化を確認する
昼寝の回数や長さが減ったり、夜中に何度も目をさましたりこれまでと違う睡眠パターンがみられたら、変化を確認することが大切です。多くの場合は、成長に伴う一時的な現象ですが、昼寝をまったくしなくなった、夜中にほとんど寝なくなったなど極端な場合は、病気や障害の可能性もあるので注意する必要があります。
日中の機嫌や行動を観察する
睡眠後退が起きている時期は、日中に少し不機嫌であったり、落ち着かなかったりする場合があります。ただし、極端にぐずる、ちょっとしたことで泣いたり怒ったりするなどが長く続く場合は専門家に相談しましょう。
体調の変化に注意する
病気や体調不良が原因で睡眠のリズムが崩れている場合と、睡眠退行を区別する必要があります。呼吸が苦しそう、咳や鼻づまりがみられる、発熱がある、下痢がみられるなどの体調変化を見逃さないようにしましょう。
また、体調の変化だけではなく、食欲が落ちている、水分をあまりとらないといった変化にも注意が必要です。
家庭でできるおすすめの対処法

睡眠退行は、成長に伴う一時的な現象ですが、ちょっとした対策で赤ちゃんの眠りを安定させることができます。ここでは家庭でできる対処法を紹介します。
生活リズムを整える
赤ちゃんの生活リズムを整えることが睡眠退行の基本的な対処法です。起床時間と就寝時間を一定にすることで、体内時計が整い、夜の睡眠が安定しやすくなります。また、赤ちゃんの睡眠時間は14~15時間のため、昼寝をし過ぎると寝つきが悪くなることがあります。そのため、昼寝の回数と時間を調整することも睡眠退行への対策といえるでしょう。
眠りやすい環境を作る
赤ちゃんの睡眠リズムを安定させるためには、部屋の明るさや音、温度、湿度を眠りやすい環境に整えることが大切です。部屋を暗くして、温度20~22度、湿度50%を目安に調整しましょう。
リラックスして眠れる寝かしつけルーティーンを作る
赤ちゃんが落ち着いて眠りにつくには、毎日決まった寝かしつけルーティーンを作ることが効果的です。例えば、入浴後に20分ほど読み聞かせて、明かりを暗くするなど習慣づけることで、赤ちゃんが寝る時間だと理解しやすくなります。また、寝ているときにお腹が空いて泣きださないように、寝る前に授乳しておくことも大切です。赤ちゃんが落ち着いた気分で眠りにつくことが、睡眠の安定につながります。
不安な場合は専門家に相談しましょう
睡眠退行の特徴と原因についてのまとめ
赤ちゃんの睡眠退行は、成長過程の一部であるためそれほど心配する必要はありません。しかし、睡眠退行が長引く、体調の変化が心配な場合は、迷わず専門家に相談しましょう。保護者の睡眠不足や疲労が蓄積すると育児ストレスも増してしまうため、早めに相談することをおすすめします。地域の育児支援サービスを利用や、医師や保健師へ相談してアドバイスをもらうことで、安心して赤ちゃんの成長を見守れるようになります。













