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感覚(聴覚)過敏か、探偵ナイトスクープを見て思ったこと

2015.10.20
  • 発達障害
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秋の夜長とはよく言ったもので、最近はよく夜更かしをしてしまいます。
こんにちは。名古屋市・豊田市の発達障害専門の個別指導塾・児童発達支援のステラ幼児教室・個別支援塾です。

先日、夜遅くまでテレビをだらだらと観ていた時のことです。
 
深夜番組にも関わらず根強いファンが多くいる「探偵ナイトスクープ」がたまたま放送されていました。
この番組は、視聴者の困ったことや身近な疑問をタレントさんが解決するというものなのですが
今回の内容は「2歳になるお子さんが異常に掃除機を怖がるから何とかしてほしい」というものでした。
 
掃除機を極端に怖がると聞いてむむっと思いました、これはもしかして聴覚過敏なのではと。
(バラエティ番組を心理学的目線で観てしまうのは職業病なのでしょうか…)
 
内容としては、掃除機が苦手な男の子は、普段は元気いっぱいな性格なのですが、

掃除機を目の前にすると急に怖じ気付いてしまいます。そしてスイッチが入った途端大きな声で泣き喚いてしまいました。

そこでタレントさんと専門家が様々な改善方法を試すのですが上手くいきません。
最後の手段として、掃除機が大好きすぎる男の子を連れてきて、一緒に掃除機で遊んで、掃除機は怖くないものだと認識させようとしました。

はじめは掃除機大好き少年の使う掃除機にびっくりしていたのですが、掃除機への愛情が伝わったのか、なんと掃除機嫌いを克服することが出来たのです。

今回はテレビに出ていた少年が抱えている可能性がある聴覚過敏について取り上げようと思います。
まず、聴覚過敏とは、多くの人にとっては気にしないような音でも、その子(人)にとっては音が拡大されたり、ゆがんで聞こえてしまったりすることです。そのため集中が途切れてしまったり、場合によってはパニックになってしまう事もあります。
 
聴覚過敏児が苦手な音の代表例として以下の3つが挙げられます。
・高い音(子どもの泣き叫ぶ音など)
・大きい音(工事のドリルの音など)
・突然発生する音(救急車や避難訓練などのサイレンなど)
 
また聴覚過敏には2つのパターンがあるそうです。
A.単純に特定の大きさ・種類の音が苦手
B.その音が“把握できない”からくる不安
(「アスペ一家つかず離れず」(http://asdweb.net/countermeasure-hyperacusis)より引用)
 
そのため聴覚過敏を克服するには以下の様な方法があります。
Aの場合、これをすぐ根本から克服するのは難しいと思います。
そのため、大きい音の発生源に近づかない、耳栓をする、「ギャー」と叫ぶのではなく「その音やめてください」と言えるように教育することが大切になります。
 
Bの場合は、その音の発生原理や仕組みを教えたり、その子にどのように関係するのか、その音が鳴ったら何をすればいいのか(もしくは何もしなくてよいのか)を教えます。
 
さて、テレビに出ていた彼の場合ですが、聴覚過敏のパターンとしては主にBの方に当てはまるのではないでしょうか。
何かきっかけがあって、掃除機は大きな音がして怖いものだと思っていたのでしょう。
 
しかしながら掃除機を楽しそうに使う男の子を見て、大丈夫なものなんだと認識し、そして二人でごみ吸い込み対決を行い、これは物を吸うものなんだと理解したために克服できたのではないかと思いました。
 
荒療治だったとは思いますが、なにか新しい療育法を一つ学んだ気分になった秋の夜の話でした。

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