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センター試験が廃止の流れ。発達障害者への支援は

2015.01.05
  • 発達障害
  • ASD(自閉症スペクトラム)
  • ADHD(注意欠如多動性障害)
  • LD(学習障害)
  • 進学・受験

以前に『大学入試センター、発達障害への配慮』という記事を書きました。

2010年から、センター試験では発達障害の方への配慮を行っており、その具体的な内容を紹介しました。
ところが、最近になりセンター試験が廃止されるかもしれないという事が話題となっているので紹介しようと思います。

現在のセンター試験は、知識を覚えることに偏りがちで1点刻みの選抜になっている、という問題点があるといわれています。
そのため、知識の活用や思考力などを総合的に評価するものに転換する必要があり、現在の大学入試センター試験を廃止しようという動きがあります。

では主な変更点は以下の3点です。

1.現在行われている「大学入試センター試験」を廃止にし、年に数回行われる、知識の活用力を問う新しいテスト「大学入学希望者学力評価テスト」(仮称)を導入する。
教科や科目ごとにわかれている問題だけでなく、複数の教科や科目にまたがる「合教科・科目型」や教科の枠組みにとらわれない「総合型」の問題もあわせて出題します。
また、英語は「読む・聞く・書く・話す」という4つの技能をバランス良く評価できるTOEFLなど民間の資格・検定試験の結果を換算して利用できるようにします。

2.高校在学中に「高等学校基礎学力テスト」(仮称)という新たなテストを設ける。
原則、一回は受験することで、高校で身につけるべき基礎的な知識を習得できているかどうかを確認します。
在学中に何回でも受けることができ、一番良い成績を進学・就職の際の学力証明として活用できます。

3.大学の個別試験では筆記だけでなく、小論文・面接・志望理由・部活動等の実績などで受験生を多面的に評価する。

(引用:「NHK 解説委員会」(http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/203873.html))
このように大きな改革という事で、問題点もたくさんあるようです。

3番目に挙げた知識重視ではなく人物重視の入試になるため、就職活動のように面接の印象で大きく判断され、学力は優秀だが面接が不得意な人には不利になるという批判もあるようです。

発達障害者、特に自閉症スペクトラムを持っていると面接には不利だと言われています。
なぜならば、相手の気持ちを理解することが苦手であるため。
また、面接という普段の生活のルーティーンからかけ離れたことをするため不安になり、時にはパニックになってしまうからです。

せっかくセンター試験が発達障害の方への配慮を開始し始めたので、新しい方式でも発達障害の方への配慮をしっかりとして不利になってしまわないような試験となる事を願います。

[参考]
・「NHK 解説委員会」(http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/203873.html)
・「NHK NEWS WEB」(http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141222/t10014191461000.html)
・「J-CAST ニュース」(http://www.j-cast.com/2013/10/11186128.html)

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