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指差しはいつから?赤ちゃんの指差しの意味や促す方法とは

2025.05.05
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「まだ指差しをしないけれど大丈夫なのか」「指差しにはどのような意味があるのか」など、赤ちゃんの指差しについて気になっている方も多いのではないでしょうか。

指差しは、赤ちゃんが言葉を話す前に意思を伝える大切なコミュニケーションの手段です。しかし、指差しのはじまる時期には個人差があり、なかなか指差しが見られないと不安に思うこともあるかもしれません。

そこで本記事では、指差しがはじまる時期や指差しの意味、さらに指差しを促す方法について解説していきます。

目次

  • 指差しはいつから?
  • 赤ちゃんの指差しの意味
  • 赤ちゃんに指差しを促す方法
  • まとめ
  • 指差しはいつから?

    「指差しはいつ頃からはじまるの?」と不安や疑問に思う方も多いでしょう。

    一般的に、生後10ヶ月ごろから赤ちゃんは指差しをしはじめますが、その目的や使い方は成長とともに変化していきます。しかし、指差しがはじまる時期には個人差があり、1歳を過ぎても指差しをしない子もいます。

    本項では、指差しがはじまる一般的な時期や意味、発達の流れについて解説します。

    10ヶ月ごろ(興味)

    生後10ヶ月頃になると、赤ちゃんは自分の「興味」があるものを指差すようになります。​これは、周囲への関心が高まり、「あれは何だろう?」といった興味や探究心の表れです。​この時期の指差しは、親や周囲の人と興味を共有し、コミュニケーションを図る最初のステップとなります。 ​

    12ヶ月ごろ(叙述)

    1歳頃になると、赤ちゃんは指差しを使って物の名前を尋ねたり、自分が知っている物を示す(叙述)ようになります。​​たとえば、犬を見て「ワンワン」と言いながら指差すなど、物と名称を関連付けて伝える行動が見られます。​この段階では、指差しを通じて言葉の理解や語彙の習得が進み、コミュニケーション能力が発達しているということです。​

    1歳2ヶ月ごろ(要求)

    1歳2ヶ月頃になると、赤ちゃんは欲しいものや必要なものを指差しで示す「要求」の指差しを始めます。​たとえば、おもちゃや食べ物を指差して「これが欲しい」と伝えるなど、具体的な欲求を表現する手段として指差しを活用します。​この行動は、自己主張や意思表示の能力が発達しているということです。 ​

    1歳6ヶ月ごろ(応答)

    1歳6ヶ月頃になると、大人からの問いかけに対して指差しで応答する「応答」の指差しが見られるようになります。​たとえば、「ワンワンはどれ?」と尋ねると、犬の絵を指差すなど、質問に対して適切に反応します。​これは、言葉の理解力やコミュニケーション能力の向上を示す重要な発達段階です。 ​

    これらの指差しの発達段階は「個人差」がありますが、赤ちゃんのコミュニケーション能力や社会性の育成において重要な役割を果たします。​

    保護者の方は、日常生活の中で赤ちゃんの指差しに積極的に応じ、共感や関心を示すことで、言葉の発達や親子の絆を深めていきましょう。​

    赤ちゃんの指差しの意味

    「赤ちゃんが指差しをするのには、どんな意味があるの?」と疑問に思うかもしれません。

    たとえば、「興味のあるものを指差す」ことで親とのコミュニケーションを取ったり、「欲しいものを指差す」ことで意思を伝えたりします。また、質問に対して指差しで答えることもあり、これは認知力や言葉の理解が発達しているサインの一つです。

    ここでは、指差しが持つさまざまな意味や、発達との関係性について説明します。

    発達と指差しの関係性

    赤ちゃんの指差しは、言葉を使う前の大切なコミュニケーション手段であり、その発達は子どもの成長を示す重要なサインです。

    コミュニケーションの始まり

    赤ちゃんは言葉を話す前に、指差しを使って自分の興味や欲求を伝え始めます。これは、他者と意思疎通を図る最初のステップであり、社会的なつながりを築く基礎となります。​

    共感力や理解力の発達

    ​指差しは、赤ちゃんと大人が同じ対象に注意を向ける「共同注意」を促します。これにより、物事や出来事を共有し、共感や理解を深めることができます。​

    言語発達への影響

    ​指差しを通じて、大人が物の名前や特徴を教えることで、赤ちゃんの語彙が増え、言語発達が促進されます。指差しと同時に発声することで、言葉の習得がスムーズになります。

    発達のサインとしての指差し

    認知的能力の発達

    指差しは、赤ちゃんが物事を認識し、それを他者に伝える能力の表れです。これは、物と名称を結びつける「理解力や記憶力」の発達を示しています。​

    社会的能力の発達

    ​指差しを通じて、赤ちゃんは他者とのやり取りを楽しみ、社会的な関係性を築く基礎を学びます。これは、将来的な「協調性や共感性」の発達につながります。​

    問題解決能力の芽生え

    ​欲しい物や興味のある物を指差すことで、赤ちゃんは自分の欲求を満たす方法を見つけ出します。これは、初期の「問題解決能力」の発達といえます。​

    指差しに対して積極的に応じ、言葉を添えることで、子どもの成長をサポートすることができます。

    参考元:J-STAGE 論文「なぜ幼児の指さしは後の言語コミュニケーションと 関連しているのか?」
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/54/4/54_391/_pdf/-char/ja

    赤ちゃんに指差しを促す方法

    「どうすれば指差しをするようになるのか」と悩んでいる方もいるかもしれません。

    指差しを促すためには、まず親が積極的に指差しを見せることが大切ですが、大切なのは、焦らずに楽しくコミュニケーションを取りながら、赤ちゃんの発達をサポートすることです。

    ここでは、指差しを促すための具体的な方法や工夫について紹介していきます。

    大人が指差しの見本を見せる

    赤ちゃんは周囲の大人の行動を観察し、模倣することで学習していきます。

    ​たとえば、親が物や場所を指差しながら「見て、あれは犬だよ」などと話しかけることで、赤ちゃんは指差しの意味と使い方を理解し始めます。​また、赤ちゃんの手を優しく取り、一緒に指差しの動作を行うことで、具体的な感覚も伝えることができるでしょう。​このような日常的なやり取りが、赤ちゃんの指差し行動の発達を促します。 ​

    指差しをした際に反応をする

    赤ちゃんが指差しをしたとき、その行動に対して大人が積極的に反応することが重要です。

    ​たとえば、赤ちゃんが車を指差したら、「あれは車だね。かっこいいね」などと応じることで、赤ちゃんは自分の行動に意味を感じ、コミュニケーションが成立していると気づきます。​このようなポジティブな言葉は、赤ちゃんの指差し行動を強化し、さらなるコミュニケーション意欲を高めるでしょう。 ​

    興味を引くもの活用して促す

    赤ちゃんの興味を引く物やおもちゃを視界に入れ、指差しを促す環境を作りましょう。

    ​たとえば、少し手の届かない場所にお気に入りのおもちゃを置き、「あそこに〇〇があるね」と指差しながら話しかけると、赤ちゃんもそれを真似しようとします。​このように、興味のある物を活用することで、自然と指差し行動を引き出すことができるでしょう。 ​

    遊びや絵本で指差しを促す

    遊びや絵本の読み聞かせは、指差しを促す絶好の機会です。

    ​たとえば、絵本の中の動物などを指差しながら名前を教えることで、赤ちゃんは指差しと語彙を同時に学ぶことができます。​また、「どれが〇〇かな?」と問いかけ、赤ちゃんに指差しで答えさせる遊びも効果的です。​これらの活動を通じて、楽しく指差しの練習ができます。 ​

    これらの方法を取り入れながら、赤ちゃんの指差し行動を温かく見守り、コミュニケーションの発達を楽しくサポートしていきましょう。

    まとめ

    赤ちゃんの指差しは、一般的に生後10ヶ月頃から始まり、興味のあるものを指差すことから発達していきます。その後、1歳頃には「叙述の指差し」、1歳2ヶ月頃には「要求の指差し」、1歳6ヶ月頃には「応答の指差し」と、出来ることの幅が広がっていきます。指差しは、言葉の発達や社会性の成長を示す重要なサインであり、大人が適切に反応することでさらに発達を促すことも可能です。

    また、指差しには「語彙の発達」「共感力や理解力の発達」「問題解決能力の発達」などの意味もあります。指差しを促すためには、大人が見本を見せたり、赤ちゃんの興味を引くものを活用したりすることが効果的です。さらに、遊びや絵本を取り入れ、指差しを使ったコミュニケーションを楽しむことで、赤ちゃんの発達を自然にサポートすることができます。

    参考元
    J-STAGE 論文
    https://www.jstage.jst.go.jp/article/sjpr/54/4/54_391/_pdf/-char/ja
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