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子どもへの情操教育とは?意味や小学校での例を簡単に解説!

2026.02.06
  • 支援方法・家庭での過ごし方

「情操教育は子どもの成長に良い」と聞いたことはあっても、実際にはどんなことを指すのか、何から始めればいいのか分からないという方は多いかもしれません。

情操教育とは、子どもの心や感情をゆたかに育てていくための教育です。美しいものに心を動かされたり、相手の気持ちを想像したり、命を大切にしようと感じたりする力は、人として生きていく土台になります。

情操教育は、幼稚園や学校だけの特別な取り組みではありません。実は、家庭での何気ない関わりの中でも、無理なく取り入れることができます。特別な道具や準備がなくても、日常の中で少し意識するだけで十分です。

この記事では、情操教育の意味や4つの種類を整理しながら、子どもにどのような影響があるのか、家庭や小学校で実践しやすい具体例とあわせて紹介していきます。

情操教育とは?意味を簡単に解説


情操教育とは、簡単にいうと、知識や技術を教えることよりも、子どもの心や感情の動きを大切にし、感じる力や思いやり、豊かな感性を育てていく教育のことをいいます。

ここでは、情操教育がどのような考え方に基づくものなのか、その意味をできるだけ分かりやすく解説していきます。

子どもの心と人間力を育む教育である

情操教育とは、美しいものに心を動かされたり、相手の気持ちを思いやったり、命の大切さを感じ取ったりする力を育てる教育です。知識や技術では測れない、子どもの内側にある感性や心の動きを大切にします。

「情操」とは、美しいものや優れたものに触れたときに自然と湧き上がる感情を指します。たとえば、絵を見て心が温かくなったり、音楽を聴いて胸がいっぱいになったりする、そうした感覚のことです。

情操教育では、この感受性を育てることを通して、自分で考える力や他者に共感する心、物事の良し悪しを感じ取る力を養っていきます。正解を教える教育とは異なり、子どもの心そのものをゆっくり育てていくことが目的です。

教育基本法にも情操を培う目標が定められている

情操教育の大切さは、現場の感覚だけで語られているものではありません。教育の基本となる教育基本法の中でも、学力と同じように、心を育てることが大切だと示されています。

そこでは、知識を身につけるだけでなく、豊かな情操や道徳心を育むことが、教育の目標のひとつとして位置づけられています。つまり、「よく知っている子」を育てるだけでなく、「人としてどう生きるかを考えられる子」を育てることも、教育の役割だと考えられているのです。

幼稚園や保育園、小学校で情操教育が当たり前のように行われているのは、こうした考え方が土台にあります。情操を育てることは、一時的な流行ではなく、子どもの成長に欠かせないものとして、長く大切にされてきた取り組みなのです。

情操教育には4つの種類がある

情操教育は、育てたい心の側面によって大きく4つに分けて考えられます。それぞれの特徴を知っておくことで、子どもの興味や性格に合った関わり方を選びやすくなります。

科学的情操教育で子どもの知的好奇心を育てる

科学的情操教育は、「なぜだろう」「どうしてこうなるのだろう」と考える気持ちを大切にし、知的好奇心を育てる教育です。

子どもが疑問を持ったときに、すぐ答えを与えるのではなく、一緒に調べたり、実際に試してみたりする経験がこれにあたります。観察や実験を通して「分かった」「気づいた」という体験を重ねることで、学ぶことへの前向きな気持ちが育っていくのです。

こうした経験は、勉強への意欲だけでなく、自分で考え、行動する力の土台にもなります。

美的情操教育で感性や想像力を養う

美的情操教育は、美しいものに触れたときに素直に心を動かす感性を育てる教育です。芸術的情操教育と呼ばれることもあります。

絵画や音楽、自然の風景などに触れる体験は、想像力や創造性を豊かにします。正解のない世界に触れることで、「感じたことを表現していい」という安心感も育まれます。

美的感覚が育つと、子どもは自分なりの表現方法を見つけやすくなり、感性そのものに自信を持てるようになります。

道徳的情操教育で善悪を判断する力を身につける

道徳的情操教育は、物事の良し悪しを考える力や、相手の立場を想像する心を育てる教育です。倫理的情操教育とも呼ばれます。

人との関わりの中で起こる出来事を通して、「どうするのがよかったのか」「相手はどう感じただろうか」と考える経験を重ねていきます。押しつけではなく、考える過程を大切にすることがポイントです。

この力が育つことで、協調性や社会性が身につき、周囲とよりよい関係を築きやすくなります。

情緒的情操教育で命を大切にする心を学ぶ

情緒的情操教育は、自分や他者、すべての命を大切に思う気持ちを育てる教育です。宗教的情操教育と表現されることもあります。

家族や友人との関係だけでなく、動物や植物と触れ合う経験を通して、「生きている存在」を実感することが大切にされます。命の重みを感じる体験は、思いやりや優しさをはぐくむ土台です。

情緒的情操が育つと、自分自身も他者も大切にしようとする気持ちが育ち、自然と行動にも表れるようになります。

情操教育が子どもにもたらす効果


情操教育は、目に見える成績以上に、子どもの土台となる力を育てるものです。ここでは、特に大切にしたい代表的な3つの効果を紹介します。

協調性や社会性が身につき人間関係を築きやすくなる

情操教育を通して、子どもは「ひとりではなく、誰かと関わりながら生きていく」という感覚を少しずつ身につけていきます。相手の気持ちを想像したり、譲り合ったりする経験を重ねることで、人と関わることへの抵抗が少しずつ減るのです。

協調性や社会性は、学校生活だけでなく、その先の社会でも欠かせない力です。幼い頃から情操教育に触れていると、無理に教え込まなくても、自然な形で人間関係の築き方を学んでいくことができます。

主体的に考えて行動できる力が育まれる

科学的情操教育を通して知的好奇心が刺激されると、子どもの心は「教えられる」受け身の心から「自分で考える」主体的な心へと変わっていきます。気になったことを調べたり、試したりする中で、学ぶことそのものに楽しさを感じるようになるのです。

変化の多い現代社会では、自分で考え、判断し、行動する力が求められます。情操教育は、そうした力の土台となる柔軟な思考力を育てる役割を担うのです。

相手を尊重し思いやる心が養われる

情緒的情操教育を通じて命の大切さに触れた子どもは、自分だけでなく、周囲の人や存在にも目を向けられるようになります。相手の立場に立って考える経験を重ねることで、思いやりのある行動が自然と身につくのです。

感受性が育つと、言葉にされていない気持ちにも気づきやすくなります。こうした心の成長は、人間関係を穏やかにし、子どもの人生をより豊かなものにしてくれるでしょう。

子どもへの情操教育はいつから始めるべきか

情操教育を始める時期について、「できるだけ早いほうがいいのだろうか」「もう遅いのではないか」と迷う保護者の方は少なくありません。ここでは、情操教育を考えるうえでの基本的な捉え方をお伝えします。

幼児期から小学校低学年が適している理由

情操教育は、一般的に1歳から6歳ごろの幼児期に始めるのがよいとされています。この時期は脳の発達が活発で、身の回りの出来事や人との関わりを、感覚や感情を通してそのまま受け取りやすい時期だからです。

言葉の理解が進み、喜びや不安、驚きといった感情もはっきり表れるようになるため、体験を通した学びが心に残りやすく、情操教育の影響も感じられやすくなります。

ただし、幼児期を過ぎたからといって手遅れになるわけではありません。小学校低学年であっても、子どもの発達や関心に合わせて取り組めば、情操面は十分に育っていきます。

大切なのは年齢に縛られることではなく、その子の様子をよく見ながら、心が動いている瞬間を大切にすることです。興味を示したことや楽しそうに向き合える体験を通して、無理のない形で情操教育を取り入れていきましょう。

家庭で簡単にできる子どもへの情操教育の例


情操教育は、幼稚園や学校だけで行う特別なものではありません。実は、家庭での何気ない時間の中にも、情操を育てる機会はたくさんあるのです。ここでは、日常生活の延長で取り入れやすい情操教育の例を紹介します。

絵本読み聞かせや自然との触れ合いで感受性を高める

絵本の読み聞かせは、情操教育の基本ともいえる取り組みです。物語を通して登場人物の気持ちを想像することで、共感する力や想像力が育っていきます。

子どもがひとりで文字を読めるようになってからも、大人が声に出して読むことで、場面の雰囲気や感情が伝わりやすくなります。読み終わった後に「どんな気持ちだったと思う?」と話してみるだけでも、感じ方の幅が広がるものです。

また、公園での落ち葉拾いやどんぐり集め、川や海での遊びなど、自然と触れ合う体験も大切です。土や水に触れ、季節の変化を五感で感じることは、感受性を刺激し、命の大切さに気づくきっかけになります。

音楽鑑賞やお絵かきで創造力と情緒を養う

音楽を聴いたり、楽器に触れたりすることは、美的情操を育てる良い方法です。幼い頃から音楽に親しむことで、表現力や感情の動きが豊かになっていきます。

子ども向けのコンサートや音楽会に参加するのもひとつの方法です。静かに聴くだけでなく、体を揺らしたり、一緒に歌ったりすることで、音楽をより身近なものとして楽しめます。

お絵かきや工作も、情操教育に欠かせません。上手に描くことよりも、自由に色や形を表現することが大切です。絵の具や粘土など、さまざまな素材に触れることで、創造力や感性が自然と育っていきます。

家庭菜園や料理で食への感謝と命を学ぶ

家庭菜園で野菜を育てる体験は、食べ物がどこから来るのかを実感できる貴重な機会です。水やりをしながら成長を見守ることで、命を育てる責任や、収穫できたときの喜びを味わうことができます。

親子で一緒に料理をすることも、情操教育につながります。食材に触れ、匂いや色の変化を感じながら調理する時間は、五感を使った学びの場です。会話を交えながら取り組むことで、食への関心や感謝の気持ちも深まります。

ペット飼育やスポーツで責任感と協調性を得る

ペットを飼うことは、命と向き合う経験そのものです。毎日のお世話を通して、「自分の行動が相手の命に関わっている」という実感が生まれ、自然と責任感が育っていきます。動物との触れ合いは、優しさや思いやりの心を育ててくれます。

また、スポーツに取り組むことも情操教育の一つです。チームスポーツでは、仲間と協力することや、思い通りにいかない場面での気持ちの整理の仕方を学びます。練習を重ねる中で忍耐力が身につき、目標を達成したときの喜びを分かち合う経験も得られるでしょう。

小学校で実施される情操教育の例

情操教育は、家庭の中だけで行われているものではありません。実は、小学校の日々の授業の中にも、自然な形で数多く取り入れられています。子どもたちは学習を重ねる中で、知らず知らずのうちに感性や心の在り方を育てているのです。

図工や音楽を通して情操を育む

小学校では、図画工作や音楽の時間が、情操を育てる大切な役割を担っています。学習指導要領の中でも、これらの教科は「表現すること」や「感じ取ること」を通して、心を育てることが重視されているのです。

図画工作では、上手に描くことよりも、「自分はこう感じた」「こう表したい」という気持ちを形にする経験が大切です。試行錯誤しながら手を動かす中で、子どもなりの感性や発想が少しずつ育っていきます。

音楽の授業でも同じです。歌ったり、楽器に触れたり、音楽を聴いたりする中で、「きれいだな」「楽しいな」と心が動く瞬間を重ねていきます。こうした体験が、美しいものに素直に反応できる心を育てていきます。

また、道徳の時間では、思いやりや協力、命について考える場面が設けられています。正解を覚えるのではなく、「自分ならどうするか」「相手はどう感じただろうか」と立ち止まって考える時間そのものが、情操を育てる大切な時間です。体育や生活科、総合的な学習の時間も、人との関わりや体験を通して心が動く貴重な機会となります。

子どもへの情操教育を実践する際の注意点

情操教育は、子どもの心の成長にとって大きな意味を持ちますが、関わり方によっては負担になってしまうこともあります。大切なのは、「育てよう」と力を入れ過ぎないことです。

自主性を尊重し結果より過程を大切にする

情操教育で何より大切なのは、子ども自身の気持ちを尊重することです。大人が先に正解を示したり、「こうしたほうがいい」と導き過ぎたりすると、子どもは自分で感じ、考える機会を失ってしまいます。

たとえば、お絵かきで線がはみ出したり、遊びの途中で服が汚れたりしても、子どもが夢中になっているときは、その集中を大切にしてあげてください。危険がない限り、口を出さずに見守る姿勢が、感性を伸ばす土台になります。

また、仕上がりの良し悪しよりも、「どんなふうに取り組んでいたか」に目を向けて声をかけることが大切です。「工夫してたね」「最後までやってみたね」といった言葉は、子どもにとって大きな安心になります。

そして何より、親や大人自身が楽しんで関わることが重要です。大人が肩の力を抜いて向き合っている姿を見ると、子どもも自然と心を開き、「やってみたい」という気持ちが育っていきます。

【まとめ】情操教育とは子どもの心を豊かに育てる大切な取り組み


情操教育とは、子どもの心や感情、人としての土台を育てていく教育です。科学的・美的・道徳的・情緒的という四つの側面があり、それぞれが子どもの成長を支えています。

情操教育を通して、子どもは人と関わる力や、自分で考えて行動する力、相手を思いやる心を少しずつ身につけていきます。始める時期は幼児期から小学校低学年が目安とされますが、年齢に関係なく、その子の関心に合わせて取り入れることが可能です。

家庭でも、絵本や自然、音楽、料理など、日常の中で無理なく実践できます。特別な準備よりも、子どもと向き合う時間そのものが大切です。結果より過程を大事にしながら、子どもの心の育ちを見守っていきましょう。

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