「話しているのに聞いていない気がする」
「すぐに自分の話ばかり始める」「何度言っても伝わらない」
身近にこのような人がいると、イライラしたり、悲しくなったりすることがありますよね。一方で、「自分は人の話を聞かないタイプかもしれない」と悩んでいる人もいるでしょう。
人の話を聞かないように見える行動には、さまざまな心理や背景があります。単なる性格の問題ではなく、ストレスや環境、場合によっては発達障害や病気が関係していることもあります。
この記事では、人の話を聞かない人はどんな心理か?自分の話ばかりする人とどのように関わるとよいか?病気や発達障害との関連や、本人ができる治し方を分かりやすく解説します。
人の話を聞かない人とはどんな状態?

「人の話を聞かない」と言っても、その表れ方は、次のようにいくつかのパターンがあります。
- すぐに自分の話ばかりし始める
- 相手が話している途中で話題を変える
- 最後まで話を聞かずに、結論を出す
- 聞いているようで内容を覚えていない
- 指示や説明が伝わりにくい
どのパターンも問題がある行動ですが、本人は悪気がない場合も多く、その行動が周囲との間で問題を引き起こしやすいのが特徴です。
人の話を聞かない人の主な心理

人の話を聞かない人には、考えられる心理がいくつかあります。そのうちの主な心理を紹介します。
自分を分かってほしい気持ちが強い
自分の話ばかりしてしまう人の多くは、次のような気持ちを強く持っています。
- 自分のことを認めてほしい
- 自分のことを分かってほしい
- 自分が評価されたい
相手の話を聞く前に、「自分のことを認めてほしい、分かってほしい、評価されたい」という気持ちがとても強くて、「自分のことを伝えなければ」という思いが先に立ってしまう傾向があります。
不安や緊張が強い
会話中に次に自分が何を話すか考えすぎて、相手の話が耳に入らなくなることがあります。
これは「相手に無関心」ではなく、不安や緊張が強いために起こる心理的反応です。
不安や緊張が強い場合にも、それに気を取られてしまい、人の話を聞かなくなり得ます。
相手の話を理解するのが難しい
話の内容を頭の中で整理するのが苦手な人は、聞いている途中で混乱し、結果として「聞いていない」ように見えることがあります。
人の話を理解するのが難しい理由は、人によって違いさまざまですが、人の話が理解できないので、結果として人の話を聞かなくなります。
過去の経験から話を聞くことを避けている
過去に否定された経験や、つらい出来事があると、無意識に人の話を遮ったり、自分の都合がいい話にすり替えたりすることがあります。
これは、自分の心を守るための自己防衛的な反応でもあります。
自分の話ばかりする人の心理的特徴

「自分の話ばかりする人」は、次のような心理を持っていることがあります。
- 会話は自己表現の場だと思っている
- 自我が強い
- 沈黙が不安
- 相手の話にどう返せばいいか分からず、自分の話をする
- 相手への共感を示すつもりで、自分の体験を話している
本人は「会話を盛り上げているつもり」と思っているケースも多く、悪気があるとは限りません。むしろ、本人は悪気もなく、ついつい自分の話をしてしまうことが多いです。
発達障害との関連はある?

人の話を聞かないように見える行動の背景に、発達障害が関係している場合もあります。
どういった場合に、発達障害が関係していると考えられるかを解説します。
発達障害の特性として考えられる点
- 注意がそれやすい
- 話の要点をつかむのが難しい
- 相手の気持ちを読み取るのが苦手
- 興味のある話題に強く執着する
ただし、こうした行動があるからといって、必ずしも発達障害があるとは限りません。その行動の背景をよく理解するようにすることが大切です。
しかし、発達障害を持っている場合、ADHD(注意欠如多動症)には、注意がそれやすい、人の話に集中しにくいなどの特性があり、ASD(自閉スペクトラム症)は相手の気持ちを読み取ることが苦手、興味のある話題に強く執着するなどの特性を持っています。
これらの特性があると、会話の中で「聞いていない」「自分の話ばかり」という印象を持たれやすくなります。
もし、発達障害の子どもの「人の話を聞かない」行動にお悩みなら、ステラ個別支援塾にご相談ください。
病気が関係している可能性は?

人の話を聞くことが難しい状態が、何らかの病気や心身の不調と関係していることもあります。
- 強い疲労が続いている
- 集中力が極端に落ちている
- 以前と比べて明らかに変化している
このような場合は、早めに専門家へ相談することで、適切なサポートにつながることがあります。
人の話を聞かない人が抱えているかもしれない病気としては、次のようなものがあります。
- うつ病
- 不安障害
- 自律神経失調症
- 睡眠障害
これらの病気で「人の話を聞かない状態」になるのは、集中力低下や認知機能の低下が原因で、「ブレインフォグ」とも呼ばれます。
ブレインフォグとは認知機能の低下のことで、新型コロナウイルスの後遺症の一つとしてニュースになりました。まるで頭の中にモヤがかかったようにぼんやりして物事が思い出せない状態を指した症状です。
ブレインフォグのよくある症状としては、次のようなものが挙げられます。
- 頭がぼーっとして集中できない
- 落ち着かず、イライラする
- 眠れない、あるいは眠りすぎる
- 疲れ切って、何もする気力がわかない
- 頻繁に物事が思い出せなくなる
- 相手の話が頭に入ってこない
- 今までできた仕事が上手くできない
- 今まで問題なかったのに、普段の音がうるさく聞こえる
- 何をするにも億劫で考えがまとまらない
ブレインフォグの背景には脳の疲労、ストレス、睡眠不足、神経伝達物質のアンバランスが考えられます。病気が関係しているので、早めに専門家や医療機関への相談、生活習慣の見直し、適切な治療(薬物療法、カウンセリングなど)が重要です。
周囲が感じやすいストレス

人の話を聞かない人と接していると、周囲は次のようなストレスを感じがちです。
- 自分が大切にされていないと感じる
- 話す気力がなくなる
- 誤解が増える
- その人との人間関係が疲れる
だからこそ、「なぜそうなるのか」、「人の話を聞かない原因は何なのか」を知ることは、人間関係を改善する第一歩になります。
「なぜそうなるのか」という原因をつきとめたら、その原因に合わせた対処法についても考えましょう。
人の話を聞かない人への関わり方
人の話を聞かなかったり、自分の話ばかりしたりする人とはどのように関わっていけばいいのでしょうか。
人の話を聞かない人にうまく関わっていく方法をいくつか紹介します。
感情的に責めない
「人の話を聞いてる?」や「どうして聞かないの?」と話を聞いていないことを責めると、相手の防御反応が強まり、さらに話を聞かなくなることがあります。
そうは言っても、人の話を聞かない人や自分の話ばかりしたりする人と、コミュニケーションを取るのは大変です。
相手を責める変わりに、自分の話し方に関して次のような工夫をしてみましょう。
短く分かりやすく伝える
話を区切り、一文一文を短くして話すようにしましょう。簡潔で具体的な表現を使うと、分かりやすくなります。
また、要点を整理して伝えると、相手が理解しやすくなります。
確認しながら進める
「ここまででどう思った?」と、相手の理解を確認することで、会話のズレや内容の不理解を減らせます。
人の話を聞かない人に対して、立て続けに次々話をしても、相手は理解していないことが多いので、「のれんに腕押し」の状態になります。
相手の反応を見て、理解しているか確認しながら、話を展開していくようにしましょう。
本人ができる治し方や改善のヒント

人の話を聞かない人自身ができる治し方や改善方法を紹介します。
聞くことを意識する
人の話を聞かないと、友人関係や職場においても、いろいろトラブルが起きるでしょう。
相手の話を最後まで聞くことを意識的に練習するだけでも、変化が出ます。
ついつい自分の話をしてしまう人は、「人の話を聞き終わるまで、自分の話をしない」などとルールを決めて、実践しましょう。
すぐに話さず一呼吸おく
話したくなったら、心の中で一拍置く習慣をつけましょう。
自分の話ばかりしてしまう人は、自分の話をしたいという衝動をおさえるために、心の中で一拍置おいて、それをすぐに話して大丈夫か、よく考えるようにしましょう。
メモや要点を意識する
メモを取れる状況であれば取ればいいですが、取れない場合は、聞いている話のポイントを頭の中で整理しましょう。そうすることで、重要なポイントの聞き流しが防げます。
自分の特性を知る
「自分は集中力が途切れやすい」「緊張しやすい」「自分の話ばかりしてしまいがち」など、自分の傾向を理解することが、改善につながります。
専門家に相談するという選択

まず、なぜ人の話を聞かないのか、その原因を特定するように努めましょう。原因を特定することで、その対処法について、方向性が分かってきます。
「努力しているのに改善しない」「人間関係に大きな影響が出ている」「発達障害との関連が疑われる」「病気が関係している可能性がある」といった場合は、カウンセラーや医療機関に相談するのも一つの方法です。
だれかに相談することは、弱さではなく、自分を大切にする行動です。
人の話を聞かない人の心理のまとめ
人の話を聞かない人の行動は、性格の問題だけでなく、心理的な不安、ストレス、発達障害、病気など、さまざまな要因が関係しています。
「人の話を聞かない背景にはきっと理由がある」と思って接するようにしましょう。
「自分の話ばかり」してしまうのは、心のクセや不安の表れであることがあります。「自分の話ばかり」してしまう人の多くは、自分のことを分かってほしい気持ちがとても強く、「自分のことを伝えなければ」という思いが先に立ってしまっています。
不安や緊張があまりに強いため、人の話を聞かない人もいます。この場合は、相手に無関心なわけではなく、次に自分が何を話すか考えすぎて、極度に不安になったり緊張したりするため、人の話が耳に入らなくなります。
また、相手の話を理解するのが難しいため、沈黙を避けるために、自分の話をしてしまうというケースもあります。人の話が理解できないので、結果として人の話を聞かなくなり、自分の話をしたり、その話に適切な反応を示さなくなります。
過去のつらい経験から、自己防衛のため、人の話を聞かなくなり、自分に都合のいい話にすり替えてしまうという人もいます。
人の話を聞かないのは、発達障害が関連している可能性もあります。発達障害が関連している場合は、「注意がそれやすい」、「話の要点をつかむのが難しい」、「人の気持ちを読み取るのが苦手」、「興味のある話題に強く執着する」など、発達障害であることを表す特性が見られたりします。
そういった特性が見られた場合は、専門機関に相談するのもいいでしょう。
人の話を聞くことが難しい状態が、何らかの病気や心身の不調と関係していることもあります。強い疲労が続いていたり、集中力が極端に落ちていたり、以前と比べて様子が明らかに変化している場合には、病気が原因で、人の話を聞かなくなっているのかもしれません。
具体的な病気としては、うつ病、不安障害、自律神経失調症、睡眠障害が挙げられ、これらの病気のため「人の話を聞かない状態」になるのは、集中力低下や認知機能の低下が原因で、ブレインフォグとも呼ばれます。ブレインフォグは、脳の疲労、ストレス、睡眠不足、神経伝達物質のアンバランスが原因で起こります。
ブレインフォグの場合、特徴的な症状が見られます。そういった症状が見られたら、病気の可能性を疑ってみましょう。早めに専門家や医療機関に相談し、生活習慣の見直し、適切な治療(薬物療法、カウンセリングなど)を受けるようにしましょう。
一番大切なのは、人の話を聞かない人を責めることではなく、その人を理解しようとする姿勢です。人の話を聞かない人と接しているとストレスを感じますが、話を聞いていないことを責めると、相手の防御反応が強まり、さらに話を聞かなくなることがあります。なぜ人の話を聞かないのか、その原因を特定し、適切な対処法をとるようにしましょう。
人の話を聞かない本人も周囲も、少しずつ工夫を重ね対処法をとることで、会話は必ず楽になります。無理をせず、その人に合った治し方を見つけながら、人とのつながりを大切にしていきましょう。
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