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自閉症スペクトラムの世界 理解から始まる暮らしやすい社会への一歩

2017.09.01
  • 発達障害
  • ASD(自閉症スペクトラム)
  • 支援方法・家庭での過ごし方

自閉症スペクトラム障害の子どもたちが実際に体感する世界を再現した映像を、英国自閉症協会が作成されたと知り、早速視聴してみました。
こちらがその動画です。

https://www.youtube.com/watch?v=Lr4_dOorquQ

この動画は自閉症スペクトラムに対する理解を促すために作成されたそうです。

「あなたは最後まで耐えられますか?(Can you make it to the end?)」という題名のとおり、耐え難いものでした。

私はヘッドホンでききましたが、1:24がとても辛く、恐怖を感じました。

世の中には音、におい、光、映像、接触などのあらゆる情報が過剰に入り乱れています。
それが私たちにとって当たり前の世界でも自閉症スペクトラムの人たちにとっては、耐え難い世界だということをこの動画で体験しました。

“情報の氾濫”がいかに自閉症スペクトラムの人たちを苦しめていたのか。

発達障害の療育にかかわっていると、パニックを起こす子どもも少なくありません。
定型発達者である私たちには何でもないことが、発達障害をもつ子どもたちには、この動画のような状態だったのかと思うと、言葉がけや接触すら嫌悪でしかなかったのだと思い知らされてしまいました。

この動画が作られた意味は、ただひとつです。
このような症状で苦しむ人たちを見たときに理解を示してあげられるような社会になってほしいということです。

すでにオーストラリアやイギリスの大手スーパーマーケットチェーンや、イギリスのトイザラスでは独自の音のない時間を設けたり、明かりを50%暗くしたり、カートの回収や不要不急のアナウンスなどをしないようにしているそうです。また、社員教育もおこなっており、自閉症スペクトラムの症状について知識をつけ、店内でパニックに陥ってしまった人への対処の仕方を訓練しているということです。

自閉症スペクトラムに苦しむ方やその家族だけでなく、あらゆる買い物客からも歓迎されているとのことです。こういった相手の立場に立って考えた取り組みは本当に意味深く素晴らしいです。

このように、発達障害、自閉症スペクトラムへの正しい理解が、誰もが幸せに暮らすことができる社会の現実につながると英国自閉症協会は提案しています。

まずは関心を持つことが始まりだと思います。
この動画がそのきっかけとなればと願います。

*その他にも、体験できる動画をご紹介します。

●自閉症の子どもが見る世界が体感できるインタラクティブゲーム「Auti-SIM」

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