オルタナティブスクールを検討する方へ

子どもが学校に行きたがらない日々が続くと保護者としては本当に心が痛みますし将来への大きな不安を抱えることになります。毎日どうやって声をかければいいのか正解がわからずひとりで悩みを抱え込んでいる方も多いのではないでしょうか。
集団生活になじめないことや特定の学習ペースに合わせることが苦痛であることは決して子ども自身の責任ではありません。子どもの数だけ個性があり学びの形も本来は多様であって良いはずです。
そうした中で学校について色々と調べていくうちにオルタナティブスクールという言葉に出会った方もいらっしゃるでしょう。オルタナティブスクールは一般的な公立小学校とは異なる独自の教育理念を持った新しい学びの場として近年注目を集めています。ただ実際にどのような場所なのかフリースクールと何が違うのかなど疑問も多いはずです。
この記事では子どもにとってより良い環境を探している保護者の方に向けてオルタナティブスクールとはどのような場所なのかを詳しく解説していきます。フリースクールとの違いから気になる学費の問題そして入学前に必ず知っておきたいデメリットまで網羅的にまとめました。子どもが自分らしく笑顔で学べる場所を見つけるための第一歩としてぜひ参考にしてください。
オルタナティブスクールとは

まずはオルタナティブスクールという場所がどのような教育を行っているのか基本的な特徴や小学校との違いについて詳しく見ていきましょう。
オルタナティブ教育の特徴と理念
オルタナティブスクールとは国が定めた学習指導要領という画一的な枠組みにとらわれず独自の理念に基づいて子どもたちの教育を行う学校のことです。オルタナティブという言葉には代替のという意味があり伝統的な学校教育に代わる新しい選択肢として広まりました。最大の特徴は子ども一人ひとりの個性や興味を尊重し自主性を育むことを第一に考えている点です。
先生が黒板の前に立って一方的に知識を教え込むというスタイルではなく子ども自身が今何を学びたいかを選択し探究していくプロセスを大切にします。テストの点数で評価するのではなく学びの過程そのものを評価するため子どもたちは他人と比べられるプレッシャーから解放されます。自分のペースでじっくりと物事に取り組むことができるため知的好奇心が刺激され学ぶことの本来の楽しさを知ることができるのが大きな魅力です。
代表的な教育手法の種類
オルタナティブスクールで実践されている教育手法には世界中で支持されている歴史あるものがいくつかあります。代表的なものとしてモンテッソーリ教育やシュタイナー教育などが挙げられます。モンテッソーリ教育は子どもが本来持っている自己教育力を信じ専用の教具を使って感覚や手先を使いながら自立心を育む手法です。シュタイナー教育は知性だけでなく感情や意志の力を含めた全人教育を目指し芸術的な活動や自然との触れ合いを非常に重視します。
他にもイエナプラン教育と呼ばれる異年齢の子どもたちが同じクラスで学び合い社会性を育む手法やサドベリー教育のように時間割やカリキュラムを一切設けず子どもたちが学校の運営方針まで話し合って決める徹底した民主主義を貫く学校もあります。それぞれの学校がどの教育手法を取り入れているかによって日々の過ごし方や学ぶ内容は大きく異なります。
一般的な小学校と位置づけの違い
オルタナティブスクールへの入学を検討する際にもっとも理解しておかなければならないのが一般的な公立小学校や私立小学校との法的な位置づけの違いです。日本の法律では学校教育法第一条で定められた学校を一条校と呼び私たちが普段小学校と呼んでいるのはこの一条校を指します。しかし現在日本にある多くのオルタナティブスクールはこの一条校として認可されていません。
法的には各種学校や無認可校あるいは民間の教育施設という扱いになります。そのためオルタナティブスクールに通う場合は地元の公立小学校に学籍を置いたまま実際の学びの場としてオルタナティブスクールに通うという形式をとるのが一般的です。学校長の判断によってはオルタナティブスクールへの通学が小学校の出席日数として認められる出席扱いという制度を利用できる場合もあります。
オルタナティブスクールとフリースクールの違い

不登校の子どもの居場所としてよく耳にするフリースクールとオルタナティブスクールには設立の目的や役割に明確な違いがあります。
フリースクールの役割と特徴
オルタナティブスクールとよく混同される言葉にフリースクールがあります。フリースクールは主に何らかの理由で学校に行けなくなってしまった子どもたち不登校の子どもたちのための居場所として機能している民間の施設です。学習活動も行いますがそれ以上に子どもが安心して過ごせることや心のエネルギーを回復させることを最優先の目的としています。
心理的なサポートに重点を置いておりカウンセラーが常駐している施設も少なくありません。子ども同士での遊びや体験活動を通じて少しずつ他者との関わりを取り戻し社会性を育んでいくステップを踏みます。フリースクールは疲れてしまった子どもが羽を休め再び自分の足で歩き出すための安全基地のような役割を担っていると言えます。
オルタナティブスクールとの明確な違い
オルタナティブスクールとフリースクールの最大の違いは設立の出発点と目的にあります。オルタナティブスクールは最初からシュタイナー教育やモンテッソーリ教育といった特定の教育理念を実践するために作られた場所です。そのため不登校であるかどうかに関わらずその教育方針に共感した家庭が積極的にその環境を選んで入学してきます。
一方でフリースクールは現在の学校システムが合わなかった子どもたちを柔軟に受け入れサポートするために作られた場所という側面が強いです。もちろん現在では両者の境界線が曖昧になっている施設もあり特定の教育理念を持ちながら不登校の子どもを積極的に受け入れるオルタナティブスクールもありますが基本的には教育手法の追求か心の居場所の提供かという点で大きな違いがあります。
子どもの状況に合わせた選び方
子どもにとってどちらの環境が適しているかはその子が今どのような状態にあるかによって変わります。もし子どもが学校の人間関係やプレッシャーで深く傷つきまずはゆっくり休む時間と安心できる居場所を必要としているのであれば心のケアを優先してくれるフリースクールが合っているかもしれません。
一方で学校の画一的な授業スタイルやみんなと同じことをしなければならないルールに窮屈さを感じており知的好奇心は旺盛で好きなことには没頭できるというタイプであればオルタナティブスクールの自由な学びの環境が才能を大きく伸ばすきっかけになる可能性があります。子どもの様子をよく観察し今一番必要としているサポートは何かを見極めることが大切です。
オルタナティブスクールの学費

学校選びで避けて通れないのがお金の問題です。ここではオルタナティブスクールに通うために必要な学費の目安や公立小学校との違いを解説します。
学費の相場と必要な費用
オルタナティブスクールを検討するうえで保護者にとって非常に大きなハードルとなるのが学費の問題です。オルタナティブスクールの多くは国や自治体からの助成金を受けられず保護者からの学費と寄付金のみで運営されているためどうしても費用が高額になります。学校の規模や立地によって差はありますが年間の学費の相場はおおよそ50万円から100万円以上になることも珍しくありません。
この金額には毎月の授業料だけでなく入学時の入会金や施設維持費そして独自の教材費などが含まれます。また自然体験や合宿などの特別なプログラムを頻繁に行う学校ではその都度追加で参加費用が発生することもあります。通学のための交通費なども含めると家計に与える影響は小さくないため事前の資金計画が非常に重要になります。
公立小学校の学費との比較
一般的な公立小学校に通う場合義務教育であるため毎月の授業料は無料であり教科書も無償で配布されます。給食費や教材費修学旅行の積立金などを合わせても年間に家庭が負担する学習費の総額はおおよそ10万円程度に収まることがほとんどです。この公立小学校の費用感と比較するとオルタナティブスクールの学費は数倍から十倍近くの負担になることがわかります。
公立小学校の学費の安さは国からの莫大な教育予算によって支えられていますが認可外の施設であるオルタナティブスクールはその恩恵を受けることができません。子どもに合った良い教育環境を与えてあげたいという親心と現実的な家計のバランスをどう取るかは多くの家庭が直面する悩ましい問題です。
活用できる可能性のある支援制度
高額な学費負担を少しでも軽減するために活用できる支援制度がないか確認することも大切です。近年では多様な学びの場を認める動きが少しずつ広まっており一部の自治体ではフリースクールやオルタナティブスクールに通う家庭に対して独自の補助金や助成金制度を設けるケースが出てきました。
お住まいの市区町村の教育委員会や子育て支援の窓口に問い合わせてみることで思わぬサポートを受けられる可能性があります。また学校自体が兄弟割引の制度を設けていたり世帯収入に応じた減免制度を独自に用意していたりする場合もあります。学校見学会や説明会に参加した際には費用のことや利用できる支援制度について遠慮せずに詳しく質問しておくことをおすすめします。
オルタナティブスクールのデメリット

魅力的な教育環境である一方で独自の学校だからこそ生じるデメリットも存在します。入学前に必ず確認しておきたい注意点を紹介します。
入学前に知っておきたいデメリット
オルタナティブスクールは子どもが生き生きと学べる素晴らしい環境ですが入学を決める前にデメリットもしっかりと理解しておく必要があります。まず一つ目は学校の数がまだまだ少なく通える範囲に希望する学校がない場合が多いという地理的なデメリットです。遠方まで電車やバスを乗り継いで通学することは子どもにとって体力的な負担になります。
二つ目は学校ごとの質のばらつきです。公立小学校のように統一された基準がないため指導者の質や教育環境の充実度は学校によって大きく異なります。見学時には素晴らしいと感じても実際に通い始めると運営体制が不安定であったり先生の入れ替わりが激しかったりするケースもゼロではありません。学校の理念だけでなく実際の運営状況もシビアに見極める必要があります。
卒業後の進路や学歴の扱い
もう一つ大きなデメリットとして挙げられるのが卒業後の進路や学歴に関する不安です。先述の通り多くのオルタナティブスクールは一条校ではないためそこで学んだだけでは法的な小学校卒業の資格は得られません。そのため地元の公立小学校に籍を置き校長先生と連携を取りながら卒業資格を得るための手続きを進める必要があります。
また中学校や高校への進学の際にも壁にぶつかることがあります。オルタナティブスクールでの自由な学びに慣れた子どもが管理教育的な側面が強い一般的な中学校に進学した際そのギャップに苦しむケースがあります。受験に必要な基礎学力が日本の学習指導要領とずれている場合もあるため将来どのような進路を描くのかを早い段階から家庭で話し合っておくことが求められます。
デメリットを上回るメリット
これまでいくつかのデメリットを挙げてきましたがそれでも多くの家庭がオルタナティブスクールを選ぶのはそれをはるかに上回るメリットがあると感じているからです。型にはめられず自分の個性をそのまま受け入れてもらえる環境は子どもの自己肯定感を劇的に高めます。
自分で課題を見つけ解決していく力や他者と対等に話し合い協力する力は変化の激しいこれからの時代を生きていく上で最も重要なスキルです。学校に行けなくて毎日下を向いていた子どもがオルタナティブスクールに通い始めてから見違えるように明るくなり毎朝楽しそうに出かけていく姿を見たとき多くの保護者はその選択が間違っていなかったと実感します。デメリットを理解した上でそれを補うための家庭でのサポート体制を整えれば大きな成長の場となるはずです。
オルタナティブスクールについてのまとめ
オルタナティブスクールは一般的な小学校の枠組みにとらわれず子どもたちの個性や自主性を尊重する新しい学びの場です。傷ついた心を癒やすことを主な目的とするフリースクールとは異なり特定の教育理念に基づいた積極的な学びを展開している点に大きな違いがあります。
公立小学校に比べて学費の負担が大きく一条校ではないことによる進路の懸念などのデメリットは確かに存在します。しかし子どもが自分らしさを失わず学ぶことの喜びを心から感じられる環境はかけがえのないものです。子どもが今の学校になじめず苦しんでいるのであればどうか保護者の方だけで抱え込まず多様な学びの選択肢に目を向けてみてください。
子どもの特性は本当に十人十色です。集団行動が苦手な子もいれば自分のペースで深く考えることが得意な子もいます。子どもが持つ独自の素晴らしい特性を潰すことなく伸ばしてあげるためにはその子にぴったりの環境を見つけることが何よりも大切です。
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