発達障害と自己肯定感 ~自己肯定感を育むための言葉がけとは~
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幼児期に自己肯定感を育むことはなぜ大切?
近年「自己肯定感」という言葉をよく耳にしますが、自己肯定感とはいったいなんでしょうか?
自己肯定感とは「自分は存在していいんだ」「自分は自分でいいんだ」と、ありのままの自分の存在を肯定する感覚のことを言います。
自己肯定感が低いと少しの失敗や間違いでも「もうだめだ・・・」「どうせ自分なんて・・・」と捉えてしまいがちですが、自己肯定感が高いと「失敗しても大丈夫!」「次こそは!」と失敗しても諦めず前に進んでいく傾向にあります。
自己肯定感を育むことは生きていくうえで大切なことと言えるでしょう。
発達障害の子どもは自己肯定感が下がりがち!
発達障害の子どもは日常生活で叱られることが多く、自己肯定感が下がりがちです
そこで大切になってくるのが褒め方や日々の声掛けです。
どこを褒めたらいいの?
「褒めることが大事なのはわかっているが、どこを褒めたいいのか分からない・・・」という方もいるかもしれません。
子どもが特別なことをできたときは勿論ですが、大事なのは子どもが当たり前のことをした時に、すぐに・こまめに褒めていくことです。
例えば、『姿勢を正すよう言われたらすぐに姿勢を正した』『片付けをした』『登園・登校した』等、大人からすると当たり前だと思ってしまいますが、そういった当たり前のことを当たり前にできたということを褒めていきましょう。
褒めるポイント
1つの行動で2回以上褒める
「座ってね」と言われてすぐに椅子に座った時・10秒後も着席を継続できていた時など指示に対し、すぐに行動できた時・その後もその行動を継続できている時に褒めてみましょう。
この方法だとたった1つの行動でも2回以上褒めることができます。
できたことだけでなくその過程も褒める
「頑張ってるね」「その調子」「もうちょっとでできそう!」と言われるだけで、実際にはできていなくても子どもはモチベーションを上げることができます。
そうすると、良い行動が増えるかもしれません。
笑顔やボディタッチも加えて褒める
笑顔・頭をなでる・ハイタッチする・抱きしめる等の動作はそれだけでも褒めていることが伝わります。
褒め言葉に加えてそのような動作を行うとさらに効果的に伝わるでしょう。
言い方を変えてみよう
お子さんと接する際に注意や命令ばかりしていませんか?
「○○しちゃダメ!」と否定的な言葉を言われ続けると子どもは反発したり、失敗を引きずってしまったりしています。そこで言葉を肯定的な言い方に言い換えてみましょう。言葉を変えるだけで印象がずいぶんと変わります。ぜひ言い換え表を参考にしてみてください。
まとめ
発達障害の子どもはよく注意されがちで、否定的な言葉を日常的に使われていることが多い為、自己肯定感が下がってしまっていることが少なくありません。
ですが、言葉がけ1つで子どもの自己肯定感を上げることができます。
日々の言葉がけを意識して変えていき、子どもの自己肯定感を育んでいきましょう。
・「発達障害の子どもを伸ばす 魔法の言葉かけ」(shizu/監修 平岩幹男/講談社)
・「発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法」(大場美鈴/監修 汐見捻幸/ポプラ社)